引き籠りと夢見心地 ページ44
『良い雰囲気のところですね』
レオ「だろ〜!」
柔らかい照明に観葉植物、壁にはずらりと本棚が
『ごくり・・・』
思わず生唾を飲み込んでしまう
ここに誰も人が居なかったら
『うわ〜!!本好きの人の為の楽園じゃん!んふふ、ここに住まわせてもらえるように店長さんに直談判しに行かなければ!でもでも、ほんのちょっとだけ本を読みたい・・・あぁっ!あの長机の下!良い感じのスペースです、しかも奥行きがある!近くに電源があるから普通に引き籠れる!!んっ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!』
とか言いながら床を寝転がりながら足をバタバタさせて喜んでいる気がする
傍から見ればただの変な人
レオ「A?」
『え?あぁ!何でもないです何でもないです!すっごく変な事なんて考えてないですからね!?』
レオ「うん?とりあえず、すみません、大人二人なんですけど今大丈夫ですか?」
月永くんが店員さんに声をかけてくれてスムーズに席へと案内された
飲み物を頼んだらあとは自由にしていいみたい
自前の本を読むも良し、本棚から好きな本を選び読むも良し、電源を借りてパソコンを起動させるも良し・・・
『ふふふっ』
レオ「どうかしたのか?」
『あ、いえ。月永くんがこういうところに誘ってくれたのが嬉しいなって』
レオ「え・・・?」
『私が本が好きなことを覚えててくれたんだって。お土産に本を貰った時も感じましたが、とても嬉しかったですよ』
人は様々な人と関わるから、一人一人の好みなんて知ったところでどうせ忘れる
いちいちそんなことを覚えてる暇があれば違う事を、もっと自分の為になることを覚えようとするだろう
『今日は月永くんのおかげでとても有意義な時間になりそうです♪』
もしかしたら月永くんに好意的に想われてるかもしれないなんて
勝手に自惚れていればいい
想っているだけなら誰にも文句は言われないから
思考は個々の自由であるから!
なんて考えるほど私はこれからの本が読めるという幸せな時間にかなり浮かれていたのだと思う
題名に惹かれて手に取った数冊の本をテーブルに置き、意気揚々とページを開いた
ひとつの物事に集中していると五感が冴えていると思う
ページをめくる紙の擦れる音、誰かが息を飲む音、氷と氷がぶつかる音
冷房の音、食器が重なり合う音、足音
その音たちが心地良い
本の世界に入っている傍ら、自分の世界はここなのだと音が主張しているようだ
誰かのため息でさえも、愛おしく感じる
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ほたる(プロフ) - リンゴアメ!さん» 返信が遅くなりすみません!璃音ちゃんすごくいい子なんです!!ぜひ是非この後の活躍もご期待下さい! (2021年2月6日 22時) (レス) id: 316294f269 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴアメ! - 離音ちゃん。本当は、ていうか、普通に良い子。 (2020年12月31日 10時) (レス) id: 4fea662fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張ります!! (2020年5月25日 0時) (レス) id: c7843103b7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - すごく面白いです!毎回楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年5月24日 16時) (レス) id: 6dda6e3cbe (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - Mikamiさん» ありがとうございます!!ひっそりじゃなくてばばーんと読んでくださいな(??) (2020年4月17日 16時) (レス) id: 316dd4594c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたる x他1人 | 作成日時:2020年4月14日 16時