あの二人、今日も喧嘩してるんだってよ【ころん】

リクエストです＿感謝です(^-^〃) ページ24

ころんくんside./視点



現在時刻、8時。

何時もの様に家を出る時間。


「……準備しとけばよかった」

後悔を抱きつつ、僕は教材や適当な昼食を鞄に詰め込み、時刻を確認し家を出る。


＿＿＿＿冬とは思えない様な季節外れの陽が僕を眩しい程照している。

それでもやはり空気は寒く、僕は顎をマフラーに埋めた。


家出るね、そう長瀬にLINEして、速歩きで家に向かう。


今日は2月の最初の日、それに付け加えて、進級まで残り2ヶ月。


「…まじかよ早すぎだろ…」

。

3学年になるともう受験生、長瀬も僕も受験する。進級したら、話す機会も減るだろう。


でも、受験や学校行事も含めて、高校での一番は長瀬と付き合ったことだと思う。

付き合った日は6月2日。もう6ヶ月も付き合っているけど


＿＿＿＿付き合った日、長瀬からだったんだよね、実は。

席が前後だった僕達は、話す機会がどんどん増えていった。気づいたら…うん…


そんな中、告白されたのは衝撃で、今までされたどの告白より嬉しかった記憶がある。


今そんな話したら、「今更振り返らないでよ」って怒られそうだけど。

即答で返事して、その日初めて一緒に帰って。


『…ころんが好きなんだけど…だいすきなの…』


たしかそんなこと…

＿＿＿って僕なに思い出してんの…！？

「〜〜〜っ」

赤くなった頬を両手で抑えて目を瞑った。なに一人で赤くなってんの…やだ…


やめよう、こんなとこあの怪獣ゴジラに見られたら飛んだもんじゃない。


そんなことを考えながら歩いていると、例の家に着いた。相変わらず出てくんの遅い。




＿＿ｶﾞﾁｬﾘ

三分くらい経っただろうか。長瀬がようやく出てきた。

『……おはよころん』

珍しく妙に笑顔で出てきた長瀬に、「こわ」と冗談混じりに引く。


そんな僕に

＿＿＿「うわぁ！？」

…長瀬が抱きついてきた。


………え？

『…んー、ころんのこと考えてたんだよね、会いたかったずっと』

「…え、なに、長瀬なにどうしたの、ぇえ…？」


少しして長瀬は動揺する僕の体を離し、えへへ、なんて随分幸せそうな顔で笑う。


『…なんてね_冗談だわあほ』

「…はあ？」

『照れて動揺しちゃってさぁー、笑』

「…そういう長瀬今顔真っ赤だけど…」

『…え！？え、やだこっち見んな…』


なんか、やっぱり受験生になっても長瀬とずっと一緒にいたいな。

これからもずっと大好きだよ、なんて。

心地よい朝を前に、僕達は笑い合いながら学校へ向かった＿＿.

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