あの少女はとある一族の生き残り 3

残酷な世界 ページ32

時は戻り、イタチと再会した日から数日後＿＿

　｢A、次の戦場は何処だかわかってるね？｣

　｢うん……｣

Aは力なく返事をする

　｢………そんなに心配しなくても大丈夫だよ。あの2人なら｣

　｢でも……！やっぱり心配だよ……リンとカカシ2人で戦場に行くなんて｣

　｢気持ちはわかるけど、今は2人を信じよう｣

ミナトは彼女を安心させるためニコッとする

つい2日前にリンとカカシは戦場へ向かっていた

それが心配で仕方ないAだったがミナトの言葉を聞いてようやく落ち着いたようだ

　｢…わかった。あの2人を信じる……きっと無事に帰ってくるって｣

Aの言葉にミナトも頷く

2人は願った、リンとカカシが無事に帰ってくることを＿＿

だが、この世はそう簡単に願いが叶うわけがなかった

　｢え……………？リンが死んだ…………？｣

リンとカカシが戦場へ向かった日から数日後……

ミナトから連絡を受けたAは目の前が真っ暗になった

リンが死んだ………カカシの雷切によって

　｢カカシから聞いたんだけど……リンはカカシの雷切に自ら飛び込んで自害したらしいんだ｣

　｢そ、そんなっ………｣

　｢リンは、霧隠れに攫われて三尾の人柱力にされていた。奴らはわざとリンを木ノ葉に奪還させ里に戻った時、リンの中の三尾を暴走させて襲うつもりだったんだ｣

ミナトから説明される、リンの真実＿＿

それはあまりにも残酷だった……

　｢リンはそれを知ってて自ら｣

彼女の目に涙がたまる

　｢あぁ、そうだよ｣

　｢リン…………｣

Aは泣き崩れた

　｢守ってあげられなかった……オビトと同じように｣

仲間がピンチの時に限っていない自分を恨んだ

　｢A……｣

ミナトはそんな彼女の頭を撫でる

　｢戦争が起きない世界になってほしい……もう、これ以上…仲間を失いたくない｣

　｢また平和な時代はやってくるさ｣

ミナトは言う

　｢俺たちが争いごとが起きない国にすれば良いんだよ｣

　｢うん、そうだね。いつかきっと……｣

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