第8話 ページ9
まず思ったのは、"私が旅団に入れと？"だ。ロマンであるのは分かっている。かっこいいもの。そういう夢小説好きだったもの。
しかし、しかしだ。
未だ殺人には手を染めていない私では、精神的にも実力的にも無理だ。私が誇れるとしたら殺す力でも盗む力でもない。逃げ足である。
そしてもう一つ感じたこと。
それは、私というイレギュラーな存在が、原作を壊すことになりかねないという恐怖だ。
「9人じゃなくて10人いるから蜘蛛以外の生物でいこう」なんて話になったら私は号泣してしまう。
そもそも9本足の生物なんて思いつかないが。10本足になるとか？イカじゃん。嫌だよ旅団と書いてイカと読むとか。イカを見て逆上するクラピカも見たくない。
そうだ、旅団に入らなければいいのだ。
そもそも、実力的にクロロが私を旅団に入れる可能性は低い。
そう思ったが、旅団に入らない=ここに一人置いていかれる、ということではないか？嫌だ、嫌すぎる。
一人でここで生きていける自信はないし、そもそもここからさっさと出たい。美味しいご飯が食べたい。
ステーキ、ハンバーガー、ポテト、ケーキ、ラーメン…お菓子もお腹いっぱいになるまで食べたい。
体に悪いだなんて言われているが、得体の知れない腐った物を食べるより断然マシだ。ああ、寿司も食べたいなあ…。
ぐぅ、と自身の腹の音で、思考がズレた方向に向かっていることに気づく。話を戻すと、だ。
皆に着いていけば流星街から出られる。
しかし、旅団と関わるのも私としては避けたい。命は大切に。出来るだけ平和に生きていきたいのである。
＿＿一人で、ここを出られるだろうか。
その考えにブンブンと首を振った。何も言わず、1人で流星街を出る…それはクロロ達を裏切ることになってしまうのではないか。
私に優しくしてくれた皆のことは、漫画がどうとか、推しであるかないかとかではなく、本当に好きだった。
それでも、…それでも、私は原作にはいない異質な存在だ。消えたって平気だと私は思っていた。寧ろ消えた後に映るものが本来の景色なのだから。
急ぎすぎてもバレる。焦らずゆっくり、準備をしよう。そう決断して、とりあえず皆の鬼ごっこに飛び入り参加した。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
