第7話 ページ8
私がこの世界に来てから、恐らく1年ほど経った。
変わったことといえば、目の前に迫り来る攻撃に漸く怯まなくなったこととか、盗みができるようになってきたこととか色々あるが、一番はフィンクスとフェイタンが仲間に加わったことだろう。
彼らは最初こそ仲が上手くいかなかったもののすぐに馴染んでいった。馴染んでしまえば中々に騒がしくなったものである。
「A、お前…どんくせぇな」
『うっ』
「後から来たワタシよりゴミ探すの下手くそね」
『うぅ…』
フィンクスは呆れ、フェイは鼻で笑うが、ぐぅの音も出ない。
ただポンコツすぎるが故にフィンクスやフェイと仲良くなれたという気もするので、悪いことだらけではない。とポジティブに思っておく。
「おいおい、うちの可愛い末っ子をあんまいじめちゃいけねえぜ？」
『？私、一番年下じゃないよ？』
「はっはっは！末っ子か、そいつは違いねェ！」
ノブナガ含め他のメンバーもウボォーの言葉に頷いた。年からすればマチやシャルの方が一つ下くらいなはず。
精神的な話をすれば、私は前世の記憶もあるためここにいる全員の中で一番年上だ。
確かに、それを悟られぬようある程度子供らしさは演じているが、少々幼すぎたのだろうか。
『末っ子よりお姉さんの方がいいな』
「そういうとこだよ、A」
「ふふ、可愛いわね」
「どう考えても手のかかる末っ子だね」
「諦めも肝心ってことで」
『あれ…』
上からマチ、パク、シャル、クロロがバッサリと私の意見を切り捨てた。こうなったら皆の考えは覆らない。
意図せず末っ子ポジションを獲得してしまった。ポジティブに考えよう、皆に可愛がられているのだと。
わちゃわちゃと皆が楽しそうにしているところを、メンバーが揃ってきたなあと軽い気持ちで私は見ていた。
そういえば、幻影旅団はいつ結成されるのだろうか。
8本の手足となるマチ、シャル、パク、ウボォー、ノブナガ、フランクリン、フェイ、フィンクス。そして頭であるクロロ。
この9人がいる時点で、既に蜘蛛として成り立つはず。いつ結成されてもおかしくない。
＿＿あ、あれ？そういえば私どうすんの？
これはまずいのではという危機感が急に芽生えてきた。その日その日を生きるために精一杯で、将来のことを何も考えていなかったのである。
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推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (
レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです！！応援してます！！！！ (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです！！！待ってます！！！ (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！ (2023年5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナキサ x他1人 | 作成日時：2021年8月27日 15時
