【文スト】誘拐されました、助けてください。【中原中也】

Episode.１５ ページ17

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＿＿私も、Aちゃんを誘拐しようとしていたのだから。




中也は、太宰が初め何を云っているのか理解できなかった。

出来るはずがなかった。




…太宰もAを誘拐しようとしていた？


中也「手前、冗談もいい加減にしろよ」







太宰「…冗談なんかじゃないよ。」



長年、太宰と付き合ってきたら、嘘をついているのか、それとも本気なのかくらい分かる。








＿＿＿こいつ、本気で……



太宰「あの子は、放っておいたら誰かに取られてしまうと思ってね。らしくないが、独り占めしたくなったのだよ。けど…真逆、君が私と同じことを考えていて、しかも中也に先にAちゃんを取られてしまうなんて、流石の私にも予想できなかったよ」





笑いながら話を進めていく太宰。

顔は笑っているが＿心は、笑っていない。







中也「…手前にAは渡さねェ。あいつは俺のモノだ。Aは俺だけを愛していればイイんだ」


太宰「中也。一つ、宣戦布告でもしておこう」







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＿＿＿彼女は必ず、私のモノにする。






中也「……はははは、流石俺の相棒だな、太宰。やってみろよ…俺からAを奪ってみな」







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またここにも。

中也同様、狂っている人間が一人＿＿＿＿＿＿。

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