13話 お礼 ページ14
「大丈夫ですか？」
前髪で目元の隠れた選手に声をかけられる。
なるほどさっきの人達は同じチームの人だったのね、と苦笑い。
『大丈夫です。あの、ありがとうございました』
「別に。あれでもチームだし失格扱いになったら困るだけだ」
『それは…間違いないですね』
大川響鬼。確か熊本県大会で得点王と呼ばれてた人だ。さすがブルーロック。随分すごい人に助けられた。
「早く着替えた方がいいんじゃないですか」
『あーかけられたのは少しだけですし、夕食食べてから戻ろうかな…』
「その夕食、水浸しですけど」
『えっ⁉︎』
机を見ると確かに夕食にと用意されていたサンドイッチが水によって濡れていた。
わ、私の大好きなフルーツサンドが…
あんまり自分にかからなかったのはこっちに被りすぎたからか、と半ば諦め気味に納得する。
『……、今日の分は諦めます…(運営の人に言いに行くのも面倒くさいし…)』
気持ちを落ち着かせるため長く細くため息を吐く。そしてポケットからハンカチを出して濡れた前髪を拭いた。色々災難だな…私…あ、机も拭かないと台拭きあるかな。
「(むっちゃ柄柄の猫のハンカチ…)」
「…」
「…あの、」
『？』
前髪くんが自分の食事の乗ったトレーを掲げて、首を少し傾けた。
「よければ食べますか？」
『…えっ』
台拭きで机を拭き終わる。そんな提案をされたが私が断るのも待たず、前髪くんが私の右側の席に座った。
『でもそれじゃ…』
「おーいいなそれ。んじゃ俺も」
今度は左側に大川さんが座る。何か断るのも申し訳なくなってしまった。
…折角のご厚意だし貰っておこう。普通にお腹も空いてる。
「ニ子、それ俺にもくれよ」
「ダメです」
『ニ子？前髪くんの名前？』
「なんですかその前髪くんって…」
ニ子って可愛い苗字だな…聞けば名前はニ子一揮、私の１つ下の高校一年生らしい。
『…ここ、ついてるよニ子くん』
「ん、」
『(…可愛いなぁ。普段懐かないけどたまにデレるにゃんこみたい…)』
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます！読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします！ (2023年3月18日 23時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています･･･。これからも頑張ってください！！ (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます！今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります！(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます！雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…！ (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年11月29日 16時
