【黒バス】君は、私の事覚えていますか？（赤司征十郎） (ページ8)

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voice～Ⅰ～ページ8

『どういう・・・こっ・・・と？』

呆然と、なった。何言ってるの？
この人は？

私、今ここに彼に会いたくて来ているのにどうしてこうなった！？

しかも、私もうずいぶん前にぽっくり逝ったんですけど。

一体、私の設定と言う物はどうなってるんですか！！((怒)

『だから、今日からはずっとここに居なさい。』

叫ぶ私を横目に、話し出す・・征十郎の父さん。

助け船を貰いたい一心で、征十郎に目を向ける。

なぜか、その目は全てを分かりきり見抜くような・・・そんな涼しいような目をしていた。

孤乃葉は、この後ずっと反論出来ないまま話に飲まれていった。

征十郎と、二人部屋から出ると孤乃葉は慌てたように問いただした。

『あ・・あの、これはジョークですよね？ドッキリと言うやつですよね？』

『いいや、これは本当だ。何があろうと変わらない現実だ。』

征十郎は、片手で孤乃葉のダークトーンの赤髪を優しく撫でて孤乃葉に詰め寄る。

『な・・・何してるんですっかぁぁぁ！！』

『何って、婚約者とのスキンシップだけど？』

何か、文句ある？と、孤乃葉に攻め寄った。

『わ・・私、まだよく分からないんです!! いきなりここに来て、いきなり婚約者とか言われちゃっても・・・』

『・・・・そう』
もう、離れてくれると思った孤乃葉は征十郎の方に顔を上げた。

ハァッハァ・・・

微かに、近くで呼吸してる音がしてくると思ったら手首が捕まって、後数センチの所まで、きていた。

どんどん、唇同士が卑しげなリップ音をたてて唇を重ね合わせようとしていた。

だが、孤乃葉はそんな事をする征十郎を突き飛ばした。

『何・・・するんですか？』
『何って、キスだろう？』

『あなた、私の事まだあったばかりでよく分からないハズなのに・・・どうして？』

『それは、君が婚約者だから』

それを聞くと、頭が真っ白になった。
彼は、昔の私を忘れて何も分からない人を攻め寄っている彼を思い・・・

・・・なぜか、悲しくなってしまった。