【黒バス】君は、私の事覚えていますか？（赤司征十郎） (ページ14)

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空虚ページ14

『あ・・・あなたはっっ？ってか、孤乃葉様ぁぁ！？』
驚愕のあまり、一、二歩後ずさる。

メ『はい、あなたは征十郎様の奥様に・・((』
『違う、違う断じて違うよ!!』

あわあわと、『私は、奥様じゃないの！！』と大声で訴える。
驚くか、怖がるかと思ったメイドさんは眉さえも動かさない無表情で『はい。そうですか。』と答えるだけ。

赤『紅葉の言う通りだ。それで、あっているから呼び名はそのままでいい。』

私達の・・・正確には私の背後から彼の声がした。

メイドさん・・・じゃなく、紅葉さん？が、ゆっくりと彼に礼をして『分かりました。』とだけ告げてその場を立ち去った。

・・・正直紅葉さん(？)は、何がしたかったんだろう？

赤『ご飯を、食べに行こうとして居たんだろう？なら、どうせだし一緒に行こう。』

そう言うと、彼はスタスタと歩き出した。私は、置いて行かれないように後をついて行く。

さっきの、彼の言葉は早朝よりも優しい感じだったような・・・

～食後～
『う～ん。おいしかった。絶品！！』
日頃、死ぬ前は病院食なので、肉や魚もおろか他の物も食べれなかったので今この時がとても幸せに感じてしまうくらいだった。

赤『早く、学校いくよ。車さっさと乗って。』
『は・・・はい。』早朝の事もあったので、こちらはもの凄く警戒しまくりだ。
あちらは、どうか皆目見当もつかないけど。

車に、乗りながら今のこの状況を考える。何か、願った事とは少し違うような気がする。

あの時は、ただ彼に会いたかっただけだったのに・・・今は・・・

心のどこか、片隅に空虚な世界しか見れなかった自分が残っているような気がした。