26話 ページ31
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かれこれ10分くらいは経っただろうか。
ボクたちは未だにメディアに質問攻めされて抜け出せないままだった。
……そろそろ面倒になってきたな。
「それで、アドラーブルさんはヴィル・シェーンハイトさんとどういったご関係で…………
って、え！？身体が、勝手に……！」
「うわあ！！どこに向かってるんだあ！？」
と思えば、急にメディアの人達がどこかへ走って行った。
これはまるで、さっきみたいな…………
「あ、いたいた！Aさーん！！」
『……ラギー。やっぱりラギーのせいか……。』
「Aさんの試合、めっちゃカッコよかったッス！！あ、怪我はないッスか？救急箱用意してきました！」
ボクにずいっと近づいて目をキラキラさせているラギー。
隣のヴィルはいつものラギーとの変わりように驚いてるようだった。
『怪我は大丈夫だけど……、ラギー疲れてるでしょ？変に魔法使わないで休んでないと』
「やっぱりお優しい……！でも、Aさんのためなら何でもないッス！」
「はぁ……。さっきからこのアタシに目もくれないなんて、いい度胸してるじゃない。」
「あ、ヴィルさんお疲れ様ッス。」
う、このままラギーとヴィルを一緒にするのは危険かも……。
これじゃヴィルの機嫌が悪くなってく一方だ。
『ヴィル。ボクちょっとラギーと話してから行くから、先戻ってて。』
「……わかったわ。早く戻ってくるのよ。」
『はーい。』
呆れ顔で去っていくヴィル。
良かった、喧嘩は避けられたみたいだ。
「へへ、Aさんと2人きり……。」
『もう。これから試合なんだからレオナのとこ行かないとアイツ怒っちゃうよ？』
「あー……まあなんとかするッス！」
『ふーん……まあいいけど。さっきの、ラギーがやったんでしょ？助かったよ、ありがと。』
そう言って頭を撫でると、気持ちよさそうに目を細めるラギー。
まるで猫のようで面白いから喉元を撫でてやるとゴロゴロと鳴らす。ホントに猫みたい。
『ふふっ、頑張ってくれたからご褒美。』
「！！」
ボクのために魔法を使ってくれたワケだし、お礼の意味も込めてラギーの唇にキスをする。
ずっと気持ちよさそうにしていた彼もこれにはびっくりしたようで、目を見開いていた。
『試合、頑張ってね。』
「……！は、はいッス！！」
元気良く返事をして走り去ってくラギー。
さ、ボクも戻らなきゃ。
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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます！不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです！ (2022年8月6日 23時) (
レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました！！更新楽しみにしてます、頑張ってください！！！ (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎と珈琲豆 | 作成日時：2022年8月6日 16時
