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9話 ページ11









「おつおつ♪おっ、タルト完成した?デコレーションかわいーね!
マジカメ映え〜ってカンジ♪1枚撮らせて。」

『おつかれ〜。えへ、来ちゃった。ボクも1枚。』

「あーっ!アンタら今さら何しにきたんだよ。」





タルト食べにきた……とは言えないな。
めっちゃ疲れてる1年生たちと余裕そうなトレイ。
歴が違うってヤツ?さすがー。




「慣れないことすると疲れるよな。
というわけで、疲れた時には甘い物だ。出来たてマロンタルトを召し上がれ。」

『「やったー!」』

「ってケイト先輩とA先輩、やっぱ完成見計らって食いにきただけじゃん!」

「まあまあ♪味見係ってことで。」

『細かいことは気にしない、いただきまーす!』





1口サイズに切って口に運ぶ。
何やらユウがこっちを見ていたような気がしたけど、気のせいだろう。





『ん〜っ!おいし〜っ!』

「ンッ!やばっ」

「んまーい!」

「スゴい、店に売ってるやつみたいだ。」

「甘すぎず、それでいて濃厚なお味!お口の中が栗畑なんだゾ〜!」





やっぱりトレイのタルトは絶品だ。
これを食べれるハーツラビュル寮生は良いなあ。




「そだ。ねーねー、トレイくん、アレやってよ。」

「アレ?……ああ、アレか。
お前たち、好きな食べ物はなんだ?」

「オレは、チェリーパイとハンバーガー。」

「オレ様はツナ缶なんだゾ。
あとは、チーズオムレツと、焼いた肉と、プリンと〜」

「強いて言えば、オムライス、ですかね。」

「オレはラム肉のグリル・ディアボロソースかけ。」

『ボクは〜うーん……桃かな。』





アレとはきっとトレイのユニーク魔法だろう。
ケイトは甘いものが苦手だから、わざと魔法を使わせたんだろうな。




「それじゃあ、いくぞ。……『薔薇を塗ろう!(ドゥードゥル・スート)』」

「……?これは?」

「ではマロンタルトをもう一口どうぞ。」









「面白いでしょ?コレ、女の子とお茶する時に鉄板でウケると思わない?」

『……。』

「……?チサナくん?」




ボクはケイトの服の裾を引っ張った。
こっちに気づくと、ケイトはきょとんとした表情をしていた。
……わかってるくせに。





『……女の子と、よくお茶するの?』

「……ヤダなぁ、たまーにするけど、チサナくんといる方が楽しいに決まってるじゃん!」

『……ふーん。』





そう答えるケイトからは、一瞬今の爽やかな笑顔じゃない、裏のある笑顔が見えた。

……ボクが妬くの分かってて言ってるな。





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林檎と珈琲豆(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます!不定期になるかもしれませんが、面白いと思って頂けるような話を頑張って更新していきますので、これからも読んで頂ければ嬉しいです! (2022年8月6日 23時) (レス) id: 28265de769 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても面白いですこういう小説待ってました!!更新楽しみにしてます、頑張ってください!!! (2022年8月6日 21時) (レス) id: 4c9728094c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:林檎と珈琲豆 | 作成日時:2022年8月6日 16時

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