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「間違えて転移しちゃったんじゃないかな。」
「え…。」
まぁ、何となくそんな感じもなくもないね。
「まぁ、サクラそんなこというではない。これから才能が目覚めることは、あるにはあるのだ。」
「……。」
うん。なんか嫌われてるな。多分そんな感じがする。そんな怖い顔してるのかな。私。
「まぁ、気を取り直しやっていこう。まずは、簡単な呪文から、フラティカ、これは魔法使いでなくても使える。誰でも扱うことができる魔法というやつだ。」
と言って、1人1本また小枝を渡された、先程とは違い、
今度は杖の材料となるプリオスの木の小枝だそうだ。
これに魔力をこめると魔法が発動するらしい。
フラティカ、か。
…もふ子をふわふわさせてたやつだよね。
「まずは、基礎からやってみよう。自分の精神をひとつに集中して、その小枝に魔力を蓄えてみろ。そして浮かばさせる目標物にその力を向ける。そうすると、このように小石が浮く。まぁ、やってみたほうがはやい。」
よし、それなら私にもできるかもしれない。
自分の精神を小枝に集中して、魔力を蓄える…うん。まぁ、握る力強くする感じでいいかな?でこれを小石に向けてはなつ。どうだ!
………
……………………
小鳥のさえずりが聞こえる。
違うわ。何も起こらなかった。
まじで、魔力なんもないパターン?
ただ使いこなせてないだけ??いや、今は穴があったら入りたい。
「―――フラティカ」
その途端あたりに物凄い突風が吹いた。石が浮いたには浮いたのだが、他にも木が浮いてますね。
めっちゃ魔力つよいね。うん。これが、異世界転移特典か。それなら、私にも特典つくんじゃないかな。いや、もしかしてまじで間違えられちゃったパティーン?ちょっと自分の実力無さすぎて疑っちゃうよ。
「いや、すごいな。初級魔法でそんな威力をだせるとは。」
「ありがとうございます!」
「でも、力を制限することも大事だからな。これからゆっくり覚えていこう。」
「カオルも、はじめからはできなくて当然だ。私も魔力を使いこなすには苦労したからな。焦るではない。」
「は、はい。」
オリヴィアさんほんと優しい。
そのとき森の奥からガサゴソと音がした。
「な、なに!?」
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作者名:Chiroru | 作成日時:2019年1月3日 15時