【あんスタ】好き勝手に生きようかと思う。 (ページ5)

今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:18,509 hit

５話ページ5

朔間家の捏造あります。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

現在、私は２階にいる少年とばっちりと目があっている。お互い見つめ過ぎてガン飛ばし合戦みたいになってる。少しも甘酸っぱくならないのが不思議。
だがしかし、目を逸らしたら負けな気がする。カバディでもすればいいのだろうか、ルール知らないけど。

綺麗な赤い目をしてるから親族である事には違いないだろう。だけど、私含めた3人しか子供は来ていないし、凛月君とは(一方的に)会ったから消去法で零君なのだろうか。

ところで、なぜ彼は２階にいるのだろう？目以外にも視線を当ててみると少し汗ばんで髪が肌にくっついているように見える。頬も少し赤い。運動でもしてたのか？

近くの窓から見える外は夕日がもう沈み、淡い紫と水色のグラデーションみたいになっている。私達が動きやすい時間帯になりつつあるが、彼はその前から運動していたことになる。流石にありえないだろう。

首を少し傾けながらずっと二階を見上げていた私を不審がったのか、近くにいたお母さんがに寄ってくる。優しい。すると私と同じように二階を見上げ、

「あら、零君久しぶりね～」

と言いつつ軽く手を振る。そんなお母さんに気づいた零君も慌てて手を振り返す。ガン飛ばしてたことなんて無かったような雰囲気だ。

うちのお母さんはゴーイングマイウェイを素で行く人だと言うのは最近知った。
ちなみに両親二人とも放任主義で、それに関しては有り難く感じてる。一日中見られるのは流石に嫌だからね。必要な際は大体呼ぶようにしてる。

そんなことを考えていると零君が軽やかな音を立ててゆっくりと二階から降りてくる。M●テみたいだなって思ってしまったのは秘密。

私達の目の前で背筋をピンと伸ばして立ち、

「お久しぶりです」
「大きくなったわね～。男の子はすぐに成長しちゃうわ」

と挨拶してくれた。クスクス笑いながら話すお母さんと完璧な笑顔で挨拶する零君(5歳)。とても顔がいい空間。空気清浄機以上の働きかもしれない。

しかし、零君の笑顔がビジネスマンみたいに完璧で二度見した。ビジネスマン云々は偏見だが、5歳の子がする笑顔では無い。これだけは分かる。
こんな漫画みたいな二度見するとは思わなかったよ。人生って色々あるね。

私が綺麗な二度見をしたからなのか、零君は挨拶の後になんか噎せてた。２回とも目があったもんね。
すまん、と心の中で謝っておく。
少し反省しておくよ、30秒くらい。