【REBORN!】真逆な二人 (ページ21)

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20話ページ21

リング争奪戦は多少問題があったものの接戦だった。今夜はラストの大空の戦いだ。大空の戦いについては全員参加のため、守護者全員が集まっていた。

「ありゃ、もう全員揃ってんの」

「Aさん!!!」

最後に呑気に到着したAは相変わらずヘラヘラしている。獄寺はそんなAに苛立ちを隠せずにいた。するとチェルベッロの一人が前に出た。

「それでは大空戦のルールを説明させていただきます。大空戦も他の守護者同様、リングを完成させることが勝利条件の一つとなります。ただしフィールドは学校全体。広大なフィールドですので守護者の皆様にはカメラ搭載型モニター付きリストバンドを用意しました。それではリストバンドを装着し各フィールドに移動してください」

説明が終わると了平は咳払いをし、Aに目で合図を送ると綱吉に近付いた。

「よし、やるぞ！」

了平がそう言うと雲雀とクローム以外の全員が円陣を組んだ。

「沢田ファイッ!!」

「「「オーーー!!!!」」」

全員に気合いが入ったところでAは笑いながら綱吉に手を振った。守護者もそれぞれ綱吉に言葉を贈った。

「じゃあ頑張ってね！綱吉君」

吉は力強く頷いた。指定されたフィールドに移動すると、ポールのようなものが設置されていた。

「各フィールドに設けられたポールの頂上にはフィールドと同じ種類のリングが置いてあります」

その一言で腕に激痛がはしった。守護者達は全員その場に倒れこんだ。何かが体内に流れ込む感覚にAは眉間にシワを寄せた。

「ただ今守護者全員にリストバンドに内蔵されていた毒が注入されました」

「何だって！？」

「デスヒーターと呼ばれるこの毒は瞬時に神経をマヒさせ、立つことすら困難にします。そして全身を貫くような痛みは徐々に増してゆき30分で、絶命します」

綱吉はチェルベッロに向かって叫んだ。

「ど、どーゆーことだよ!!大空戦なのに何で皆がこんな目に!!!」

「大空であるボスの使命だからです。守護者全員の命がボスの手に委ねられる戦い。それが大空戦なのです。毒の進行を止めるにはリストバンドに同種類のリングを差し込むことです」

こうして大空戦が始まった。暫く経った頃だろうか、Aはゆっくりと立ち上がった。

「痛いなぁ。一体何なのさこの時計。腹立つわ～」

「んなっ!!?あいつは化け物か!!??」

見ていたDr.シャマルは驚きの声をあげた。Aはポールを蹴り倒すとリングを拾い解毒した。リボーンは密かに笑みを浮かべた。