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「お、今日は早いかも。これってピアノの音だよな？」
正直探したくなかったので窓に手をつき風を感じていたとき、ふとピアノの音色が聞こえてきた。
興奮しているレオちんの声も、かすかに聞こえる。
「今日こそ引きずってやる……！」
おれは鼻をならしながら音楽室の扉を開く。
が、開かない。
「ん〜、んん？？ ん？ あれ？」
引き戸式の扉なので必死にひく。だが開かない。
正方形の形をしたガラスから中を覗けば、幸せそうに話し合っている二人が。
これが授業中じゃなかったら放置しておいたんだな？
今は授業中だからおれは心を鬼にしなきゃいけないんだな？
だがあかないのでどうしようもない。
「小癪な……って今使うべきだよな。う〜ん、怒られちゃうよ」
ガラスをコンコン叩いても、綺麗に無視される。
うっ、おれ怒られるの嫌だよ！！
なんかいも怒られてるんだからな！
「ちょっ、レオちんとA開けて〜！」
力強く叩いても、川のせせらぎかのように聞き流される。
諦めて二人をほうっと眺めていると、おれはあることに気づいた。
レオちんが、眩しそうにAを見つめていたのだ。
まるで、太陽を見つめているかのよう。
「……目が眩んでるのか？」
Aは月ではなく、太陽なのか？
レオちんに聞きたいけれど、聞いても答えてくれないだろうし鍵は開いてないので不可能。
ではAにと思ったが、彼女はとんでもない気分屋だから答えてくれるはずはない。
さしずめ、目眩くといったところかな？
＊宇宙が月にめくるめく
＊3月20日更新＊
サブタイつけずにはいられなかった。
でもなんか超変になった。
簡単に言えば、宇宙は月に目がくらむってことです。
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作者名：桃 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年2月26日 19時
