第24話 ページ25
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目の前のペトラは気持ち悪い程に、ニヤニヤと笑みを私の方へと向けていた。そしていつも通りメロンパンをモグモグと食べる
喫茶店『レッヒェルン』の手伝いをした日から、数日と経っていた。
あれから、ちゃんとリヴァイさんから「手伝いをしたお礼だ」と結構な額をもらい、こんなに要らないと言ったが見事に「受け取れ!」と怒鳴られ、更には蹴りをくらった為、レッヒェルンで仕方なく晩御飯やらコーヒーやらに報酬を使った
蹴らなくたっていーじゃん…とペトラに話すと、先程話した気持ち悪い表情になった。
「何でニヤニヤしてるんですか…」
「んーん、別に♪店長さんともいい感じじゃない」
「確かにリヴァイさんは思っていた人とは少し違いました。けど、そんないい感じも悪い感じもないです、普通ですよ」
「ま、どっちでもいいけどー。エレンくんとはどうなったの?」
その言葉を待っていたかのように、私は身を乗り出しニッコリ笑った。いや、笑ってしまった。ニヤケが止まらないのだ
「実は…今度2人でお出かけをするんです!」
「えっ!凄いじゃない!(笑)」
そう、私も未だに夢なのではないかと疑ってしまうのだが、手帳を見てみると現実らしいのだ。
リヴァイさんから手伝いのお礼を貰いに行った時、エレンも居た為、少し話をしていた。そんな時…
「Aさ、今度の休みいつか分かるか?」
「基本日曜日はお休みですけど…何か?」
「あぁ…のさ、もし良かったら2人で出掛けようぜ。本当、この間手伝ってくれて助かったし。そのお礼で…な?」
「えっ…あの、嬉しいんですが…もうあの時のお礼は今受け取りましたし…」
「んー…じゃあ、俺がAと一緒に出掛けたいから、付き合ってくれよ」
「っ…よ、喜んでっ!お供しますっ」
「ははっ(笑)じゃあ、今週の日曜、この通りの広場で待ってる」
あの時のエレンのカッコ良すぎる表情は脳にちゃんと焼きついている。あぁどうしようか、この後子供が来ないで仕事休みだったら服でも見ようかと思っていたのに…くそ
やっぱりワンピースだろうか、女の子らしい方がエレンは好きそうだ…んー
目を伏せ、デートのシミュレーションをしていると「ペトラせんせーい!Aちゃーん」という元気な声が聞こえてきた
クソガキめ!今、いいとこだったのにっ!
目を開けると、ペトラの呆れながらも笑っている顔が目に入った
「浮かれすぎんなよー」
「勝手です!」
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サクヤ - 兵長スマイルみたい (2017年2月3日 19時) (レス) id: 18ba645ccb (このIDを非表示/違反報告)
SS - 何回読んでも最高だ (2016年1月9日 2時) (レス) id: 0b4dc6d3ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - リヴァイ店長、スマイル下さい私にも!!(←)とても面白くて最後は泣きそうになりました!これからはてな様の他作品も読ませていただきます! (2016年1月7日 16時) (レス) id: 958aa37ba1 (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 千乃さん» そんなそんなっ…凄く嬉しいです!そんな事言って頂けて感極まりました…!お気に入り登録も本当に有難いです。新作作ったので良かったら…コメントありがとうございました! (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
はてな(プロフ) - 遙真さん» 観覧、コメントまでありがとうございます!感動して頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2015年11月30日 5時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はてな | 作成日時:2015年4月14日 20時