麗人と棺桶で「……は？」�� ページ5
『清海A』
私を包み込むやたら冷たい肌。
腰に回された骨張った大きい手は直後頭に移動して、優しく撫でてくる。
「抵抗するのは許さない」とでも言うように妖艶に微笑んでくる麗人と、
私は棺桶の中にいました。
『……は？』
「ん〜？ どうしたんじゃ、もしかして寒いのかのう？ 空調が壊れたばかりで仕方ないんじゃ、許しておくれ。」
『え、なに棺桶に空調あんの？ ……っていや、ちがくて、』
一体貴方はどなたですか？
そんなこと聞く暇もなく、目の前の麗人は私を自身の胸に抱き寄せた。
たしかにこの中もめっちゃ寒いんだけど、あんたに人肌の温もりが一切感じられないのがすごい怖いんですけど。
麗人は私の首元に顔を埋めくすくす笑った。
「ほお……なるほど。ふんふん、これは……」
『何もなるほどじゃねえよ。ひなっ、！ んぐぅ……！』
「この状態であやつらを呼んだらいかんじゃろ。我輩の人望のためにも少し静かにしておくれ？」
ここはひなたに連れてこられた軽音部室。
何故、軽音部室に棺桶があるのか、と言う疑問はまあ置いといて。
問題なのはひなたがこの場にいないことである。
「『わんこ』を呼んできておくれ」とこの麗人に言われてひなたが出て行った直後、棺桶に引きづり込まれた。
目の前の麗人が私と会いたいと言った張本人らしいのだが、麗人と言っても『男』
この状態は色々とまずい。
鼻先が触れそうなほど近寄ったふたりの間に羞恥などなかったのだけど。
何と言ってもこの棺桶内、まじで寒い。
「くくっ……凛月が気に入るのも納得じゃのう。我輩でもそそられる。」
『凛月？ 凛月先輩のお知り合い、なんですか？』
「うむ。我輩は凛月のお兄ちゃんじゃ。」
『お兄ちゃん、』
「凛月にはそう呼ばれないから嬉しいのう。嬢ちゃんなら我輩のこと『お兄ちゃん』って呼んでも良いんじゃよ♪」
あんたは『お兄ちゃん』って言うより『お爺ちゃん』だろ。
言葉になりかけた声をそっとしまう。
この人顔が綺麗すぎて何か怖い。
『けど私、今日は香水つけられてないですよ？』
凛月先輩が好きなのは香水の匂いのはずだ。
今日は母さんが帰ってきてないし、つけられようもないのだけど。
「なるほど、香水をつけておったのか。じゃから凛月が耐えられたんじゃな。こんな強烈な香りを嗅いで凛月がただでいられるはずもないじゃろうて。」
『え、私そんな体臭あんの。』
普通に傷つく。
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生しょうが - 澪。さん» 同感です…！楽しみにしてもらえて嬉しい限りです！更新頑張ります！ (2022年9月4日 22時) (
レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
澪。(プロフ) - 司くんは丸いぐらいが可愛いですよ、😌 いつも投稿楽しみにしてます！身体には気を付けて頑張ってください〜🔥 (2022年9月4日 20時) (レス) @page38 id: ebb5373f91 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» コメントも応援もありがとうございます！ぜひぜひ楽しんでいってください！ (2022年8月18日 22時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも楽しみに読ませていただきますね〜！ (2022年8月18日 21時) (レス) @page4 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月18日 13時
