いん・ざ・し〜♪「ぷかぷか」�� ページ38
『清海A』
教室の扉を開けると、皆の目線が一気に私に集まる。
まあ、これだけびしょ濡れだったら仕方ないけど。
自分の席でバッグからタオルを出し頭を拭いている私に、珍しく戸惑っているひなたが見つめてきた。
「ね、ねえA。それどうしたの……？」
『ああ……『海ボウズ』に引きづりこまれた。』
これは、何か聞かれたらこう返せ、と奏汰さんに教わったもの。
正直、あまり意味はわからない。
「……A、その制服誰の。」
『ぉわっ！ なんだよ、翠いたんだな。』
「濡れたなら俺の貸すから。脱いで。」
『何でそんな不機嫌なんだよ。近寄ってくんな。』
じりじりにじり寄ってくる翠を押し退け、袋からジャージを取り出す。
下着まで濡れたから、先生に言って代わりの買ってこないと。
『おし。ちょっと職員室行ってくるわ。』
「え……ちょっ、」
『さぁむ……！』
呼び止めてきた翠に心の中で謝罪する。
この状態でこれ以上いたくないんだわ。
ぶるぶるっと身震いする身体をさすりながら、私は職員室へ向かった。
ーーー…
『へー、こういうのってちゃんと保健室に常備されてんだ。』
佐賀美ちゃん先生から貰ったショーツを履き、その上からジャージを着る。
急に生理とか来たらって敏感なのかもな。この前まで男子校みたいな感じだったから、そういうのに過保護なのかも。
真っ黒でシンプルだし、保健室に置いておくの抵抗も少なそうではあるけど……佐賀美ちゃん先生、あんな平然と渡さなくても……
まあ照れてもキモいけど、全然照れなくてもキモい。
『着替える前のも洗濯出来るし。夢ノ咲は便利だねぇ』
さすがにここで干したりは出来なさそうだけど、ちゃんと乾燥機もあるし。
あんまり乾燥機好きじゃないんだけどな、贅沢は言ってらんない。
『奏汰さんのやつも後で洗濯しなきゃ……三年B組だっけ。』
鼻歌を歌いそうになるほど、私は奏汰さんにもう一度会えるのが楽しみなのかもしれない。
ーーー…
『……あった、海洋生物部。』
放課後。
部活見学をするべく、私は海洋生物部の活動拠点に来ていた。
ただの同好会レベルだろ、とか思ってたけど、部室でか。
ノックしようと扉に近づくと、その扉が急に開いてある男と対峙する。
色素の薄い茶髪に、綺麗に整った顔立ち。そして……
「あれ、女の子？ 丁度良かった。俺とどこか出掛けない？」
キザな雰囲気を漂わせた男だった。
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一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
