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雪の結晶 ページ13
カフェに入ると、店の端の方に小さな雑貨が置いてあった。
こんなの、Aが好きそうだな。
ガラス玉の中に、ゆらゆら白い星みたいなのが浮かぶアクセサリー。
ネックレスとリング。
結構いい値段してる。
係員「それ、雪の結晶を中に閉じ込めてあるんですよ。珍しいですよね。」
藤ヶ谷「珍しいですね。雪の結晶って本物？
夏でも溶けないんですか？」
店員「特殊加工してあるので、溶けたりしないんです。難しい技術なのでその価格なんですけどね。」
藤ヶ谷「へぇー。すげーな。」
Aに似合いそうだな。
ネックレスかリング、記念に。
どっちがいいかな・・・
藤ヶ谷「このネックレス一つください。
ちょっと人にあげたいんですけど。」
そういうと、きれいな小さい箱にかわいいピンクのリボンをかけてくれた。
革ジャンのポケットにそっと忍ばせとく。
あまりの寒さに、冷え切った体にホットコーヒーが染みる。
コーヒー飲んでたら、東側の空がだんだん明るくなってきた。
どんより分厚かった灰色の雲が、強い風で流されてく。
店員「お客様、今連絡が入ったのですが、風が強くなったので一時ゴンドラの運転を中止することになりました。」
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作者名：たまさくら
| 作成日時：2019年9月1日 17時
