約束の時間 ページ14
藤ヶ谷「え、中止って、」
時計を見るともう4時30分になるところ。
約束の時間、過ぎようとしてる。
藤ヶ谷「あの、どれくらいの間止まって・・・、」
店員「こればかりは自然の状況によるのでなんとも・・・。
よくあることなので心配無用ですよ。」
藤ヶ谷「・・・・・」
待ってる間、ストーブに当たりながら店の中から流れてく雲を眺めてた。
頭はぼーっとしてるのに、ふと昨日の玉の顔がよぎった。
前も、こんなことあったな。
Aを見る玉の目はいつもまっすぐだ。
真剣で、愛しいって思う気持ちがにじみ出てる。
普段はあんな男っぽさ、キャラじゃない感じなのにな。
だからこそ、嫌な気分になる。もちろん大切な仲間であることに変わりはないんだけど。
Aと俺はいつも些細なことで喧嘩になったりすれ違ったりしちゃうんだ。
恋人同士だから仕方ないと思うけど、仲直りしようとする時には必ずAの隣に玉がいる気がする。
気のせいかな。
玉はいいやつ。だけど・・・
いつもなんか焦る気持ちになるのはなんでなんだろう。
気分屋の玉が普段あまり見せることのない一途な眼差しが見えるからなのかな。
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作者名:たまさくら | 作成日時:2019年9月1日 17時