Wデート age1 ページ11
結衣Side
おはようございます。昨日の夜,好きな男子と遂に両想いになった,蒼井結衣,12歳です。何しろ告白の場所が,相手のお家──つまり銭湯,だったので。その後ドキドキが落ち着くまで,お姉ちゃん達がいたのにも気づかずに大きな湯船に出たり入ったり,体や髪の毛をゆっくりじっくり洗ったりしていたら,今日は朝から肌も髪も絶好調になってしまいました・・・・・・。
「おはよー!」「結衣ちゃん,おはよう!」親友の綾瀬花日と小倉まりんが,私の姿を見付けて駆け寄ってきた。「あれっ,結衣ちゃん,髪サラサラー」早速気付いたのは,目ざといまりん。すると花日もひょこっと私に近付いて,花日「わーほんとだ!いいなぁ。お風呂でなにかした?」え。・・・・・・お,お風呂でしたのはコクハクですが・・・・・・。結衣「あ,うん。き,昨日長めにトリートメントしたからかなー・・・・・・」そんな話をしていると,桧山が教室に入って来た。桧山一翔。昨日から私の彼氏になった男の子。花日とまりんが普通に「おはよー」なんて挨拶をする中,お互いの存在に気付いた私と桧山は,目があっただけで雷に打たれたみたいにビクッとなってしまった。あれっ,待って。なんでこんなに胸がドキドキしているの?結衣「ひひひひひ桧山君ごごごごごごきげんよよよよう」緊張しまくって不自然すぎる挨拶になった私に,花日がぎょっとする。花日「な,何結衣ちゃん,DJ!?」向かい側では,私の顔をまともに見られない桧山が明後日の方を向いて,桧山「アオイサーンゴキゲンヨーウ」花日「って,こっちは何人!?」やっぱり花日にツッコまれてしまった。
はははははははははは・・・・・!HAHAHAHAHA・・・・・・!
からくり人形と謎の外国人みたいになった私と桧山のテンションに,まったくついていけない花日が恐怖で半泣きになっている。まりん「え,何?ふたりとも,ちょっと変じゃない?」でも,さすがのまりんは察しがよくて,ひとりキラーンと目を光らせた。まりん「・・・・・・もしかして,桧山と結衣ちゃん,付き合い始めた?」あわわわわわわ。ガタガタ震え出す私と,メトロノームのように揺れる桧山を見て,まりんはニヤリと笑った。まりん「やっぱりそうなんだー」私と桧山は揃って真っ赤になった。それからふたりで顔を見合わせる。
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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったりbyキ...
作成日時:2022年10月3日 0時