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12歳キャラ達のプロローグ ページ9

春,4月。3月の終わりには,まだちっちゃな蕾だった桜が,今は一斉に咲いて朝の空気をピンク色に染めている。ハート型の桜の花びらが,くるくると風に舞って,伸ばした掌に落ちてきた。お日様が,小学校へ向かう皆のランドセルをきらきらと照らして,眩しい。目の前を歩く背の低い子達は,この前入学式を済ませたばかりの一年生かな。まだ通学路に慣れていないのかな,新品のランドセルを背負った後ろ姿が緊張している。「昔は私も,あんなだったのかな・・・・・・・」なんて,お姉さんみたいに呟いてみたりして。新学期を迎えて,私達は六年生になった。小学校では一番上の学年になったけど,まだ知らないことが一杯ある。勉強も,友達との関係も,そして恋する気持ちも。難しいけど,もっとよく知りたいって思う事ばかり増えてしまった。変わっていくカラダ,変わっていくココロ。最近隣にいる男の子達が,自分とは違う生き物だなって感じるようになってきたし,向こうもきっと同じ事を思っている。私達は思春期の入り口で,戸惑いながら大人への階段を上っていく。

12歳。
それは,子供でも,大人でもない微妙な年齢・・・・。

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作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子  
作成日時:2022年9月3日 14時

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