〜キス・キライ・スキ〜𝒩𝑜.11 ページ18
先生｢もう，何やってるの！｣
つかつかと黒板の前まで歩いてきた先生は，困ったようにため息をついた。
先生｢どうしてうちのクラスは，こんなに男子と女子の仲が悪いの？｣
トモヤ｢なんでって聞かれても･･････｣
ぼやいたトモヤの言葉を，エイコーがふざけた調子で引き継いだ。
エイコー｢男子と女子だからでーす！｣
それが先生の怒りを決定的にしてしまったみたいで･･････。
もう一度，教室をぐるりと見回して，にっこり笑うと先生は言った。
先生｢先生，決めました。来週，リコーダーのテストをすると発表しましたね？そのテスト･･････隣の席の男女ペアになって，受けてもらいます！ただし，青峰君と緑間君は隣の席なので男子ペアで受けてもらいます！｣
青峰｢つーわけだから，よろしく｣
緑間｢嗚呼｣
とふたりがやり取りしたあとに，｢えええーっ！！｣と教室が揺れるくらいの大ブーイングが巻き起こった。
男｢女子とペアなんて，死んでもなりたくねぇ！｣
女｢私だってイヤよ！｣
部屋のあちこちで，隣同士になった男子と女子の不満の声があがる。
心愛｢先生〜〜〜〜〜，心愛は高尾くんとペアがいいです〜〜〜〜｣
心愛ちゃんが片手を挙げて，可愛くお願いしたけれど，先生は首を横に振った。
先生｢好きキライはダメです。隣の席の人とガッツリ仲良くなってください｣
心愛｢え〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ！？｣
あからさまにショックを受けた顔で，心愛ちゃんが机に突っ伏した。
その隣には心愛ちゃんにアピールしまくる委員長がいる。委員長の方は仲良くする気満々みたいだけど，心愛ちゃんはどうだろう･･････。
ふと後ろを見ると，困惑している結衣ちゃんがいた。
結衣｢隣の席の人とペア･･････｣
呟く結衣ちゃんの隣は･･････そういえば，よりよって桧山だ！
うーん，タイミングが悪いと言うか，タイムリーと言うか。
赤司｢一翔，喧嘩だけはするんじゃないよ｣
蓮華｢結衣もね｣
黒子｢ですね｣
さつき｢うん｣
青峰｢揶揄われてやんの｣
緑間｢嗚呼｣
桧山｢兄さん達，辞めろ！｣
桧山は揶揄ってくる征十郎お兄ちゃん達に文句を言っている。
そして私，花日の隣の席は･･････。
高尾｢よろしく，綾瀬｣
そう，なんと高尾なのでした！
何故か楽しそうな高尾に，私はぎこちない笑顔で頷いた。
ううう･･････よりによって高尾とか･･････，こ，これはちょっと緊張する･･････。
だから気付いていなかったんだ。
私を睨む心愛ちゃんの怒りの目付きに。
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作者名：赤司蓮華 | 作者ホームページ：蓮華のホームページ？by赤司 そんなものはありませんby黒子 相変わらず息ぴったり！by...
作成日時：2023年4月23日 0時
