弟 ページ27
カ「A、そろそろやめなさい」
「嫌」
私はルッチにもたれかかる。
ル「こいつには何を言っても無駄だ」
カク「どうせ介抱するのはルッチじゃしのう」
「じゃあ飲むー！」
ルッチに介抱してもらえるならどれだけ飲んでも問題ない。
ダ「ルフィたちは知ってんのかい？！」
「知らないよ。ってか私たちルフィたちに負けてここにいるから、今その名前は出さないで欲しい…」
気分が暗くなってしまった。
ダ「負けた？！あんたが？！」
「もうダダンうるさい！今は楽しく飲もうよ！」
次の日、朝起きるとルッチがいなかった。
眠い目を擦りながら、家を出ればそこには朝日を浴びているルッチがいた。
「ルッチ」
ル「…何だ？」
「何してるの？」
ル「少し考え事だ。お前が…まさか山賊に育てられたとは思わなかった」
「ダダンは山賊だけど、いい山賊よ？」
いい山賊ってのは我ながら何だ、と思うけど…。
ル「海賊王の子供を育てて、何がいい山賊だ」
その言葉に少し肩を落とす。
ル「だが、おかげで俺はお前に会えたわけだ」
「ルッチ…」
振り返ったルッチはいつも以上にカッコよくて、ドキっとしてしまう。
ル「らしくねえか」
「…うん」
笑ってみせると、ルッチも微笑む。
「ほら、中に入ろ」
ル「あぁ」
朝ごはんを食べた後、私はダダンと話していた。
ダ「ところでお前、あの記事知ってんのかい？」
「あの記事？」
ダダンに見せられた新聞の見出しには、恐ろしい事が書いてあった。
「な…何よ…これ！！」
火拳のエース、公開処刑。
私の声に、ルッチたちがこちらに来る。
カ「どうかしたの？」
私が手にしている新聞を覗きんでくるカク。
カク「火拳が公開処刑…いつの間にそんな事に…」
公開処刑は2週間後。海軍本部のあるマリンフォードで行われる。
脳裏に、走馬灯のようにエースと過ごした日々が思い起こされる。
「エース…！！」
二週間でここからマリンフォードまでは“ 船 ”では行けない。私が一人で能力と月歩を全力で使えばギリギリ間に合うか間に合わないかの距離。
「ダダン…どうしよう…」
姉としては行きたい。行かないといけない。だけど、政府の人間としては行ってはいけない。
するとダダンは私の胸ぐらを掴んで叫んできた。
ダ「あんたはいつから弟を見捨てるような姉になったんだ！！行けばいいだろ！エースを見殺しにするつもりか？！わたしゃあんたをそんな風に育てたつもりはないよ？！」
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ジン - とてもいいか終わり方です！しかもとても面白かったです！お疲れ様でした！ (2017年8月15日 22時) (
レス) id: f63945df23 (このIDを非表示/違反報告)
トロ丸くん - 完結おめでとうございます！！！すごく面白かったです！ (2017年8月4日 18時) (レス) id: 03aa5adfc5 (このIDを非表示/違反報告)
カグサ - 一話から全部読まさせていただきました!! スゴく面白かったです!! (2017年7月31日 21時) (レス) id: b3a70d09a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焔彩 | 作成日時：2017年7月25日 14時
