#02 ページ3
.
事の始まりは、俺が入団した時のこと。
兵士の中に、ずば抜けて美人な奴がいた。
容姿だけじゃない。
雰囲気というか、オーラというか、
とにかく圧倒されるような何かを持っていた。
俺はソイツに心を奪われた訳だ。
大方、一目惚れというやつだろう。
一目惚れなんざ初めてだった。
一目見ただけで恋に落ちるなど、
そんな事がある訳ないと、
そんな事は馬鹿馬鹿しいと思っていた。
だが、堕ちてしまったのだ。
俺は、一目で、その女に。
ファーランにはらしくないと
散々馬鹿にされたが、俺は至って
真面目だったし、本気だった。
とは言え、尤も、入団当初は
長く留まるつもりはなかったし、
その女をどうこうしようなどとは
考えていなかった。
だが、調査兵団で生きていくことを
決意した時、それと同時に俺は
その女を手に入れると決めた。
強くなった。
ソイツを守るために。
大切な奴を失うのは、もう懲り懲りだ。
そして、兵士長という地位まで上り詰めた。
なのに、ソイツは気付いたら
ミケの補佐になっていた。
解せねえ…
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:絹 | 作成日時:2021年2月28日 18時