28話 ページ32
書類で大抵のことは分かってたから今更驚きも何も無いけど普通に生きてる普通の人間も、矢張り醜いなぁと思う。
及川「…だから、ちょっと怖い、と言うか。なんと言うか。かといってAちゃんを追い出すとかそういうことはあんまりしたくないから、選択は君に任せたい」
"選択は君に任せる"…ねぇ。
確かこれ太宰に言われた時に、中也が、
"手前がそれを言うときは、いつだって他に選択肢なんて無い"
…なーんて言ってたなぁ。実際そうだけれど。
いじめ、いじめねぇ。
.
『…大丈夫です。続けさせてください。』
決心した目で前にいる及川先輩と岩泉先輩を見つめる。
そんな餓鬼のいじめ程度、私にしちゃあ何の精神攻撃にも物理攻撃にもならないんだよなぁ。
いじめをどうにかする方法も考えなきゃならなくなるの？私？えぇ…………………だる………………
岩泉「…じゃあ、いーんじゃねぇか？」
及川「…うん。今のところは、ね。」
少し笑いかけてくれた2人。
敦「何かあったら言ってね」
『うんっ』
…………敦くん、まるで天使のようだな。
ﾊﾟﾝｯと手を叩いた及川先輩が立ち上がる。
及川「じゃあ話はここまで！帰ろっか！送るよ。」
岩泉「おう。お前らも早く出るぞ。」
わーいけめん。凄いな最近の男子高校生。
ｻﾗｯとそんなこと言えるんだ。
＊＊
鍵を返しにいき、そのまま校門を出て4人で帰る。
敦「及川さんと岩泉さん、とても仲が良さそうですが長い付き合いなんですか？」
岩泉「腐れ縁だ」
及川「幼馴染みって言ってよ岩ちゃん〜！」
敦「そうなんですね…！」
和気あいあいと世間話をしながら、少しの違和感に気付く。
.
………………………足音が、
……………………6つ………？
いや、なんか、…可笑しいな、
…多い。
.
.
……付けられてる。
.
.
及川「…Aちゃん？どうしたの？」
『あっ、いえ。なんでもないですっ、』
…鋭い。
私がちょっとでも意識を逸らしすぎると気付かれる。
前言撤回。及川.徹、ちょっと厄介。
…あのゴミどうすっかなぁ。
『先輩方の家はどこら辺にあるんですか？』
及川「ここもうちょっと行った先曲がってすぐ。」
岩泉「んで俺はその隣ん家だ。」
敦「ってことは結構近いんですね！」
『じゃあそこの曲がり角で別れましょうか！私、敦くんとアパート同じだったみたいなので…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 269人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ダーカー - 1か2がみたいです！お願いしますm(_ _)mm(_ _)m (2021年11月4日 23時) (
レス) @page28 id: 80264e36de (このIDを非表示/違反報告)
ﾘｰｻﾝ - 個人的には2番目が見たいです！更新頑張ってください！ (2021年10月17日 13時) (レス) @page28 id: 2ccc567f0f (このIDを非表示/違反報告)
ノンレム - 個人的に1か2がみたいです！応援してます！ (2021年10月13日 21時) (レス) id: 3af77494df (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - ３番が見たいです!!更新頑張ってください!(≧▽≦) (2021年9月29日 21時) (レス) id: 265680ab33 (このIDを非表示/違反報告)
天歩(プロフ) - 個人的に3番が読みたいです！頑張ってください！ (2021年9月28日 16時) (レス) @page28 id: 89d9d234ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
