にているひと ページ5
午前中の授業が終わり、食堂へと向かった。
「A様!」
「…っ、るっさ…」
セベクは、声が大きい。耳がキーンとする。痛い。
「も、申し訳ございません!」
「…声がおおきい」
セベクは、しゅんと落ち込み声の音量を下げて、また謝った。
「せべく、僕、すこし体調が、よくないみたい…。」
「大丈夫ですか?!」
「おや、可哀想な子ではないか。顔色が悪いぞ?」
「…りりあ」
リリアは、怖い。恐怖としての対象者。兄さんや他人の前では、ちゃんと僕の名前を呼ぶのに、こういう所では、決まって「可哀想な子」と呼ぶ。
「? 顔が、やはり良くないな。寮へ戻るといいじゃろう。やはり、お前には、まだ、早かったと見れる。」
そんなことは、無い…。ただ、本当に病弱なだけで…。
陽の光を浴びること無く育った僕の肌は、死んだ人のように、白い。
僕は、渋々 寮へと戻るために、食堂を離れた。歩くだけでも、しんどい。気持ち悪い。壁を頼りに、歩くのがやっとだ。
「あれぇ? どうしたの〜?顔色が良くないよ〜?」
「おや、貴方は、マレウスさんの弟では?」
うっっっっ、兄の次に会いたくない人たちに会ってしまった。うっっっっ、心が苦しい。
なんだか、余計に気持ち悪くなってきた。
「あっは〜、ものすごく 嫌な顔されてる〜」
「頭に酸素が入ってませんよ。」
「っ、す、みっ…ませんが、っ、」
拙い。拙い。拙い。
片方の人が、何かを察したかのように、驚いた顔をしていた。
「どうやら、結構やばそうですね。フロイド、彼を一度医務室へ連れていきましょうか。」
「りょうかぁい。リーフィーちゃん、ちょぉーと、ごめんねぇ?」
もう片方の人が、僕を横持ちにして走り出した。揺れる。余計に気持ち悪くなる。
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ジェノヴァ・ルシウス - 続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください!!(*´∇`*) (8月10日 9時) (レス) @page25 id: a3d5b84e3e (このIDを非表示/違反報告)
ccccou(プロフ) - 好きですさん» ありがとうございます。ゆっくりとなりますが、お待ちいただけるとありがたいです。 (2020年5月30日 21時) (レス) id: 010d0d090d (このIDを非表示/違反報告)
好きです - 好きです更新待ってます(早口) (2020年5月30日 20時) (レス) id: 601870513e (このIDを非表示/違反報告)
ccccou(プロフ) - pokettoameさん» ドストレートな好きありがとうございます。更新頑張ります。 (2020年5月12日 0時) (レス) id: 010d0d090d (このIDを非表示/違反報告)
pokettoame(プロフ) - 好きです!次の更新楽しみに待ってます! (2020年5月11日 15時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
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