４４回目 ページ44
ご飯を食べ終わったあとは映画を観に行った
モール自体が広いこともあって、映画館の広さも規格違いで二人で驚いた
映画の内容は感動系ラブストーリーというベタな話だったが、完全に私は号泣してしまったのだ
「すびばぜん…」
「大丈夫か〜？」
映画館の中にあるベンチに座って、ひぃひぃ…と言いながらハンカチで涙を拭く
横に座る真緒さんはティッシュを差し出しながら、背中をさすってくれた、優しさが心に染みて痛い。
あそこのシーン、俺もうるっと来たわ。と言う言葉に鼻をかみながら頷いた
汚いと思われそうだが今は仕方がない
「歩けそう？」
「はい…ご迷惑をおかけじましだ……」
カッスカスな声で返事をすると、苦笑される
映画館を出て、外を見ると空は茜色に染まりかけていた
映画を観ている時って時間感覚狂うんだよなぁ…
泣きすぎて痛くなった頭を抱えていると、真緒さんが口を開いた
「ちょっと、寄りたいところがあるんだけど大丈夫？」
何だか真面目な顔つきに反応が遅れてしまったが、すぐに我に返って頷く
「は、はい！」
そう頷いたら、硬くなっていた表情はすぐに柔らかくなっていつものように優しく微笑んでくれた
彼の数歩後ろを付いて歩く、モール内を出ると冷たい風に肌が触れてヒヤリとした
入る時は反対側から入ったから気が付かなかったが、モールの横には大きな噴水があり、それを囲むように芝生が広がって広場になっていた
鬼ごっこをしている子供達の声がぼんやりと耳に入る
「今日、楽しかった？」
真緒さんが噴水の前で足を止める、つられて私の足も止まった
目の前には彼の背中が見える、顔色は分からないがどこか緊張している声音だった
グッ…と口元に溜まっていた唾を飲み込んだ
「とても楽しかった、です」
「そっか」
良かった。とようやく真緒さんが振り返った
彼の顔を見て、私はもう一度息を飲み込む
意を決したように、真っ直ぐな視線でこちらを見据える彼から目が逸らせなかった
「あの事…今、言っても良いかな」
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彩音(プロフ) - ひ〜〜めちゃくちゃどきどききゅんきゅんしました･･･。(語彙力なくてすみません) (2022年7月26日 14時) (
レス) @page49 id: 25043c6aac (このIDを非表示/違反報告)
ことは - 真緒くん！梶さん！尊い！ (2021年4月15日 18時) (レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
めご(プロフ) - 空白猫さん» ありがとうございます(;_;)是非推してください〜！！評価もありがとうございます！！ (2021年4月9日 23時) (レス) id: fec7c0a77e (このIDを非表示/違反報告)
空白猫 - 前半…「早くくっついて？」後半…「待ってこのカップル推せるわ」ってなりました…評価たくさん押しますね…神作だと思ったのでッ！！ (2021年4月8日 11時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 半分本気です…(笑) (2021年2月28日 20時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めご | 作成日時：2021年1月2日 21時
