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39ーおそ松達との高校生活ー ページ41

バシャッ

「あはは!ごめーん!水かかっちゃった!」
「そんなところにいないでよね〜」
「頭も顔もいいからっていつもヘラヘラしてんのが悪いのよ」

『……』

いつもそれだけ言って、彼女達はどこかへ行く。

『これ…どうしよう』

弟達、お母さん達にバレないようにしないと。

杏美「Aー…!どうしたの!?これ…酷い…」

中庭をたまたま通り過ぎようとした杏美が声をかけてくれた。

『あ、えっと…ちょっとね、自分に水かけちゃって!』
杏美「…とりあえず、保健室でタオル貸してもらおうよ」
『…いつもごめんね…私と一緒に居るばっかりに…迷惑かけて』
杏美「何言ってるの、迷惑じゃないよ」

そう言って保健室に私は向かった。

保健室の扉を開けると

トド松がいた

『ぁ…えっと…』
杏美「あれ?Aの弟君じゃ…って!Aー!」

私は保健室を出た。

最悪だ。

これでもっとトド松に嫌われる。

これ以上嫌われたくない。

大好きなのに

嫌われるなんて嫌だ…

『あっ!』

私は少し出っ張っていたタイルに躓いて転んでしまった。

『っどぅしよう…』

弟達が大好きだ。

姉として、守ってあげたい。

でも

少し見返りを欲しがる…

『っカラ松…』

「兄さんがどうかしたの」

後ろから、朝の時と…同じ声

だけど、それは朝の彼じゃない

「姉さん」

「ごめん」

今の…トド松だ


━━━━━━
ートド松視点ー

?「あーあー…Aってばどうしたんだろう…」

さっきまで姉さんと居た女の人がそう呟く。

?「あ、そういえば、Aの弟くんだよね?こんにちは。私古川杏美っていうの。あなたのお姉さんの友達で…」
トド「さっき姉さん…ずぶ濡れだったけど…」

姉さんは保健室に入ってきた時、ずぶ濡れだった。

髪だけならまだしも、制服もだ。

古川「あー…うーん、言っちゃっていいのかな…」

古川という人は髪の先をくるくるとして考えている。

古川「多分、今まで上手く隠してたんだよね。

あの子さ、虐められているんだよね。勉強もできて、運動もできる。その上可愛い。普通だったら、みんなの憧れの的…かもしれないけど、高二の時に…君達の中の誰かの悪口言ってた男子が居てさ、それを怒ったら…次の日からだよね」

そんなこと…知らない。

古川「女子は男子があの子を虐めるから、それに便乗してさ。ほら、トイレとか、更衣室とか、いじめやすいところの幅が…同性だと広がるんだよ」

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作者名:翡翠葛@優杏 | 作成日時:2016年9月22日 17時

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