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視点:カカシ

「ワシは橋作りの超有名人のタズナというもんじゃわい。ワシが国に帰って橋を完成させるまでの間、命をかけて超護衛してもらう!」

“あん”と書かれた大きな扉がゆっくりと開かれた。

「出発ー!!」

里外の任務という事もあってか、ナルトのテンションは興奮気味だ。

子供らしいと言えば子供らしい。

だが、今は楽しい遠足の時間じゃあない。

「何はしゃいじゃってんのよ、アンタ。」

呆れたようにサクラがため息混じりに呟いた。

「だって俺ってば一度も里の外に出た事ねぇからよ。」

キョロキョロと頭を左右に動かすナルト。

忍者なんだからもう少し大人しくして欲しいもんだ...。

「おい!......本当にこんなガキで大丈夫なのかよぉ!」

「はは...上忍の私が着いています。そう心配いりませんよ...。」

俺は苦笑いを浮かべタズナさんを宥める。

ま、Cランク任務だからよっぽどの事がない限り、失敗はないだろうな。

......あーでも、こいつはちと心配だな。

「大丈夫さタズナ君!なんてったってこの天才児Aがいるんだ、何も心配することはない!」

胸を張って、自信満々に高らかと語るA。

お前が1番不安だよこっちは......。

「1番ヒョロっちぃお前なんかで安心出来るかい!」

ヒョロっちぃ、まぁ確かにナルトやサスケに比べたら随分と線が細い様に思える。

でも、女の子なんてのは皆こんなもんじゃないの?

失礼を承知でAとサクラを比べてみる。

瞬間、俺は目を見開いた。

サクラもスラッとしているように思えるが、Aは次元が違う。

スレンダー、と言うより痩せこけている(・・・・・・・)、と言った方が正しい。

ちゃんと飯食えてんのかねアレ...。

チラリ、とAの顔を盗み見ると「今に見てろ」という顔をしていた。

お前ねぇ...、思わず深いため息が零れる。

「...A、ちゃんとタズナさんの事護衛しろよ?」

俺はAの小さな頭を片手で掴み少し力を加えた。

Aの猫っ毛が腕にあたって少々擽ったい。

「分かっているから離しておくれ!」

Aは瞳に涙を浮かべて懇願してきた。

ゾクッ、と腰の辺りが疼く。

いやいやまさか、そんな事有り得ない。

自分の気持ちを見て見ぬふり。

Aを、いや。

俺を守るためには、気付かないふりをする方が賢明だろう。

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日向 - 凄く面白かったです!夢主が顔を真っ赤してカカシ先生が期待する所がもの凄く良かったです。 (2022年1月26日 17時) (レス) @page22 id: 3c4b53ac36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:平和ボケマンボウ | 作成日時:2021年2月26日 17時

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