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視点:A
いつでもいいぞ、イルカ先生は熱い視線を私に送りながらそう言った。
「ふふん、私の才能に驚かないでねイルカ君!」
顎に手を置いて、ドヤ顔をキメてみる。
「“君”じゃなくて“先生”にしろといつも言ってるだろ!!」
イルカ君はいつものように怒鳴った。
普段であれば面倒だと思う説教も、これが最後だと思うと何だか寂しくなるものだ。
え?何で合格出来る前提なんだ?...だって?
ふっふっふ、教えてあげようじゃないか。
それは......私が奇跡の天才児だからさ!
「早くやらんか馬鹿者......。」
イルカ君は呆れたように、ため息混じりに呟いた。
「まぁまぁ、そう急かさずに。今からやるよ。」
印を結び、「分身の術」と唱える。
ボブン、と音を立てて私は4体ほど分身を作り出した。
「さっすが天才!」
思わず自画自賛をしてしまう。
「はぁ...お前は最後の最後までブレないな。...まぁ、お前らしいっちゃらしいか。」
卒業おめでとう、イルカ君はどこか安心したように笑って、額当てを私に差し出した。
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平和ボケマンボウ(プロフ) - めろりさん» 応援ありがとうございます。期待に添えるようこれからも精進して参ります! (2021年3月7日 22時) (レス) id: 987adadeae (このIDを非表示/違反報告)
めろり(プロフ) - 初めまして!めちゃくちゃ面白いです!これからも応援しています。 (2021年3月3日 3時) (レス) id: 47afdd6dc1 (このIDを非表示/違反報告)
平和ボケマンボウ(プロフ) - 3%さん» 応援ありがとうございます。楽しませる事が出来て光栄です。 (2021年2月22日 17時) (レス) id: 987adadeae (このIDを非表示/違反報告)
3%(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。これからも更新頑張ってください!応援しています! (2021年2月21日 22時) (レス) id: ae08573136 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:平和ボケマンボウ | 作成日時:2021年2月2日 23時