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視点：A
私ははたけ君の後ろを取る。
...よし、恐らく相手は私に気づいていない。
素早く印を結び、こう唱えた。
｢
瞬間、辺りが徐々に真っ暗になる。
｢っ？！A...！？｣
姿は見えていないはずなのに何故私だと分かったのか、それは恐らく後ろに立っているのが私だという事に気づいていたからだろう。
だが、時すでに遅し。
術は成功した。
一面が闇に多い尽くされた時、私ははたけ君の腰にぶら下がっている鈴へ手を伸ばす。
相手は視界を奪われているが、私には全て見えているのでもうこちらの勝ち確と言っても過言ではない。
鈴は頂き...！
後2センチで鈴に触れる。
触れるはずだった。
パシッと左手を何者かが掴んだ。
それは、言わずもがなはたけ君の手だった。
何故、何故失敗したんだ？！
この術、成功したら確実にこっちの勝ちは確定なのに...！？
｢いやぁでも、さっきの術お見事だったよ。｣
俺じゃなかったら倒せてたかもね、と鈴をクルクルと回しながらはたけ君は言った。
私が喉から手が出るほど、欲しくてたまらない鈴を見せ付ける様にね。
君、中々良い性格してるじゃないか...！
｢ふっ、流石はたけ君。まさかこの天才的頭脳の持ち主、Aの術があっさりと見破られてしまうとはね...！｣
でも、私は納得がいかない。
この術、成功する確率はそう高くはないが、成功してしまえば見破られる確率は極めて低い。
確かにあの時、私は術を成功させた。
させたはずなのに、何故はたけ君は闇に溶けた私の姿を見捕えていたのだ？
｢ん？あぁ、言ってなかったか？俺は鼻がいいんだよ。｣
......。
｢それ先に言っておくれ──っ！！｣
私の叫び声は森中に木霊した。
アハハごめんごめん、はたけ君は軽く謝る。
絶対思っていないだろう、私天才だから何でもお見通しだからね...！
吉と出るか凶と出るか、だったら今回の私の行動は完全に凶と出てしまっただろう。
｢ま、作戦としては悪くないよ。悪くないけど...ねぇ。｣
意味深なことを呟きボンッと音を立てて消えていった。
｢...影分身だったか。｣
残り一時間、私は鈴を取ることができるのだろうか。
いや、何が何でも取ってみせる。
天才児の名に傷が付かぬ様、しっかりと演じきらなければ。
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平和ボケマンボウ(プロフ) - めろりさん» 応援ありがとうございます。期待に添えるようこれからも精進して参ります！ (2021年3月7日 22時) (
レス) id: 987adadeae (このIDを非表示/違反報告)
めろり(プロフ) - 初めまして！めちゃくちゃ面白いです！これからも応援しています。 (2021年3月3日 3時) (レス) id: 47afdd6dc1 (このIDを非表示/違反報告)
平和ボケマンボウ(プロフ) - 3%さん» 応援ありがとうございます。楽しませる事が出来て光栄です。 (2021年2月22日 17時) (レス) id: 987adadeae (このIDを非表示/違反報告)
3%(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2021年2月21日 22時) (レス) id: ae08573136 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：平和ボケマンボウ | 作成日時：2021年2月2日 23時
