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2. ページ6

「ええ、知っているけど...それがどうかしたの?」
「もし来年になってそいつらが敵となって前に立ち塞がってきても、貴方は同じように言うの?勝てるチームをって。」
「当たり前じゃない。」

返答は至極早かった。それと同時に私の中でも答えが出た。
このバスケ部で私の考えは邪道になる、と。
監督がこの考えなんだ。チーム方針もこのような考えで固まるのだろう。
やはりどこにいてもイイ子ちゃんは皆同じ考えだ。諦めるなんて頭に無いような。無謀なやつらばっかり。
私はそんな考えを持つ奴等が正直嫌いだ。

「まさか...貴方は今から勝てないとでも言うの?」

私に対して言葉を放ったのは監督だ。正直に答えるか否か。
ここの判断によっては私はここに居ることすら出来なくなるだろう。
少し冷たくなる空気。いつの間にか他の人たちの視線も私に向いていた。
それでも正直に答えるのが筋、私はそう決断した。第一そこまで執着もしていないし。

「はっきり言うと勝てないよ。キセキの力は絶大、いくら散らばったとてこのチームが勝てるなんて万に一つもありえないね。」
「んだと!?」

私が言葉を言い終わると同時に眼鏡の男が掴み掛かってきた。
まるでそいつは鬼のような形相で。全否定されたことに対してそんなに怒りを覚えるのだろうか。

「私は本当のことを言っただけ。何をそんなに怒ってんの?」
「てめえ...じゃあなんでマネやるっつたんだ。勝つために来たんじゃねえのかよ!」
「そりゃ勝ちたいよ?でも無謀な勝負はする意味が無い。そう言いたかったんだけれど。」

私の言葉が余計頭に来たのだろうか。男の掴む力は更に増してきた。
さすがにちょい苦しい。かといって逃れるようなことは私はしてないし、大人しくしとけばこいつも懲りると思うけど。
そんな風に頭の片隅で考えていたら木吉から静止の声が掛かった。
やっとのことで私は解放されたが周りからの視線が痛い。

「あーもう、私の今の発言に色々言いたいのだろうけど。そんなにご不満なら私は一切口出ししないよ。そのほうが良いだろうし。」

軽いため息の後、私は呆れ気味に言った。
どうせ言おうが言わなかろうが私はいずれこうなっていたと思うし。

要崎A、顔合わせ初日。早速反感を買われました。

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設定タグ:黒子のバスケ , 霧崎第一 , 誠凛高校   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:煌夜 | 作者ホームページ:  
作成日時:2017年4月3日 15時

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