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空っぽになった蕎麦の器をそのままに、レオくんは炬燵で横になって眠ってしまった。
小さな子供みたいなその寝顔を一枚だけ写真に残してから、気が引けたが肩を揺さぶった。
「 レオくん 」
「 ん〜… 」
テレビの向こう側では、有名なアイドルたちがカウントダウンを始めていた。
左下には「 残り10秒 」と表示されていて、その数字はアイドルたちの掛け声とともに一秒ずつ減っていく。
「 レオくん、もう今年も終わるよ、寝てていいの？ 」
「 スワぁ〜 」
「 はいはい。私、お皿片付けてくるね 」
そのままにしてあげるか。
飲みかけのお茶や、空の器、みかんの皮などが散乱している机の上を片付けようと手を伸ばしたが、それよりも先に伸びてきたレオくんの手が私の腰に巻きつく。
そしてそのまま引き寄せられ、彼の隣に倒れ込んでしまう。
「 わ、何するのレオくん 」
無言のまま肩口に擦り寄られて、オレンジの髪が顔にあたってくすぐったい。
「 あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします 」
「 ええっ、意外。あけおめことよろとかで済ませそうなものだけど 」
「 おれをなんだと思ってる！ 」
いや、それよりも。
顔を上げてぷんぷんと怒るレオくん、距離が近い。
文字通り目と鼻の先にある端正な顔立ちに、恐らく私の顔は茹でダコのように真っ赤になっているだろう。
「 ん？ 黙り込んでどうしたんだスワ？ あ、違うぞ、おれ別に怒ってないからな！ 」
「 分かってる、分かってるよ 」
「 あ、目逸らした。しかも顔ごと逸らしたな！ ちょっ、なんで暴れるんだよ〜！ 」
彼の腕の中から抜け出そうと藻掻けば藻掻くほど、ぎゅっと力が込められて胸元に頭を押し付けられる。
よく手を繋いだりはしていたけど、ここまでの過剰なスキンシップは初めてでかなり困惑している・・・！！
自分から触れるのは何も思わないのに、こうしていきなり触れられるのは心臓に悪い！
「 スワ、ありがとうな 」
耳元でそう囁かれてキャパオーバーしてしまった私は、目の前の胸を力の限り押し返した。
「 え、な、何が！？ ていうかそろそろ離してっ 」
「 はぁ〜い 」
ようやく解放され、火照った顔を仰ぎながら机の上を片付け始める。
「 ふふ 」
「 何笑ってるの！ 」
新しい一年が幕を開いた。
今年も、レオくんとたくさん過ごしたいな。
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ここち(プロフ) - momoさん» momoさんコメントありがとうございます！ 自己満小説になっていないかと思っていたので、そういった意見をいただけて本当に嬉しいです。とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月3日 14時) (
レス) id: c2fb8c431e (このIDを非表示/違反報告)
momo - めっっっちゃ好みです。。。Knights大好きだし話の展開っていうかもう色々ドストライクすぎてイッキ読みしてしまった、、あと泉くんイケメンすぎて惚れました…続き凄く楽しみです！更新頑張って下さい！！ (2021年10月3日 1時) (レス) id: d97a5a4175 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリ | 作成日時：2021年9月23日 4時
