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『……で、なんでついてきてるの』
「お前の家覚えとこーって」
『……』
許す。
ただ、2人の顔についた返り血が酷くて
すれ違う人達の視線がやばい。
「ついでに家入らせて♡」
血が付着したままニッコリと笑みを浮かべるのまじで怖い。顔はいいんだけど血だよ、血。
「シャワー借りていい?」
蘭の笑顔に若干引いていると竜胆がそう尋ねてきた。
「あ、俺も」
と便乗する蘭。
『え?着替えは??』
「どっか適当に店寄ってくー」
ああ…なるほど(?)
っていうか、家に来るだって?
しかもシャワー?
どうしよう、
そんな事なら掃除くらいしておけばよかった。
「バイトねぇの?」
『うん、今日は無い』
……しかし、
2人に囲まれて歩くこの安心感はなんだ。
なんというか……絶対的な壁!って感じの。
いや、全然壁って感じの存在じゃないんだけど。
とにかく安心感が半端ない。
あといい匂いがする。…香水かな?
なんならこのまま眠れそう。
「明日さー、」
そんなことを考えていると、不意に蘭が口を開いた。
「お前と一緒に学校行ってい?」
『エ』
わざとなのか無意識なのか、
コテン、とあざとく首を傾げた蘭。
「なー?りんどー」
「下っ端にはなんて言う?」
「普通に学校行ってくる!って言えばいいよ」
「なるほど。ついてくるかもな」
下っ端って部下の事かな??
…つか、なんて可愛い会話をしているんだ。
この2人は。
さっきの恐怖体験からのこれはめちゃくちゃ癒される。何この兄弟、推せる。
……が、そんな彼らを放っておくと。
「つか、このままAんちに泊まればよくね?」
“そしたら俺ら往復しないで済むしな”
なんて言い出す始末。
『えちょ、制服とか教科書は?』
「全部どっかいった」
『やべえよ』
可愛いけどかなりぶっ飛んでた。
「んじゃ、そういう事だから」
「よろしく」
そう言って笑顔で振り返る2人に
私は何も言えなかった。
有無を言わさないその圧力のかけ方尊敬します。
『仮にも私、彼氏いるんだけどな…』
思わず呟いた。
…明日振る予定だけど。
「お前の彼氏なんて俺らに関係ねぇし。
…あ、じゃあ今すぐ別れさせてやろうか」
冗談めいた笑みを浮かべて
ズイッと綺麗な顔を近づけてくる蘭。
やめてくれ、心臓に悪い。
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おもち(プロフ) - yuiさん» コメントありがとうございますっっっ!!!そのオチwwwwこれからもきっとそのオチは続きます!!!www更新頑張りますねぇぇぇ!!!!!ヽ(;▽;)ノ (2021年9月18日 15時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - むーこさん» コメントありがとうございます!!!!一目惚れだなんてえええええ嬉しいいいいいい゚(゚´Д`゚)゚。更新頑張りまくります!!!!!笑 (2021年9月18日 15時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
yui - コメント失礼します!!蘭の「マジで食う__」とか「襲__」とかを竜胆が「兄貴」って言って止めるオチがほんとに好きです!!wこのオチこれからもしてほしいです…!願望で申し訳ございません…これからも頑張ってください!! (2021年9月18日 14時) (レス) id: d14d967942 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ(プロフ) - 初めまして、こんにちは!一目惚れしました!!とっても最高です、胸がドキドキです!続きが楽しみです(*^^*)ご無理をされない程度で頑張って下さい! (2021年9月18日 13時) (レス) id: b9e619f014 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 娃莉紗さん» ほ、ほんとですかァァァァ……嬉しいです……!!ヽ(;▽;)ノもうめちゃくちゃ頑張りますっっ!!!!笑ありがとうございます!!!! (2021年9月18日 11時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2021年9月5日 17時