霧崎第一の華

第8話 ページ9

花宮side


初めは、何とも思ってなかったんだ




いい子ちゃんやってる奴の
苦しんでる姿を見るのが楽しい





けど、自分に咲き誇ってるAを虐めてた奴の
苦しんでる姿を見るのも悪くねぇ







だからAに何の興味もなく、
ただ相手の卑屈に歪む顔を見る為に助けた







でも……俺を悪童と知っても態度を変えずに、
そして笑ったあいつに興味を持った









……泣いたアイツを見て、



初めて誰かに興味を持った



初めて誰かを守りてぇと思った









俺はアイツに、興味だけでなく、別の感情を抱いた









好きだ









Aが泣きそうになりながら電話を掛けてきた時は









頼ってくれた事が凄く嬉しかった









正義のヒーローになるつもりはねぇ









悪者で、悪童で、最低でいい









Aを守る









Aが欲しい









俺ら5人は、全員同じ事を考えてた









貴方side





白い歯を見せて笑った山崎さん









1番大人で冷静に話を聞いてくれる瀬戸さん









無口だけど優しい古橋さん









1番チャラそうだけど優しい原さん









悪童で、性格は歪んでるけど、優しい花宮さん









この5人の前なら、自然体でいられる









必ず霧崎第一に行く、そう私は決意した

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