【鬼滅の刃】視界がうるさい。

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Aside





『アッ』





久々の戦闘をしているときに何故か恩人様が現れ、思わずそのまま素が出てやらかしたと気付くのに0.5秒。

固まった私に氷室さんは容赦なく攻撃してくる。





『あっぶな、腕斬られるところだった』

｢チッ｣





久しぶりにちょっと心臓止まりかけた！

ひ、人違いですぅ！！なんて派手野郎に弁解する余地もなく、猛攻を防ぎ続ける。

微かにこちらへ走ってくる足音が聞こえる。言わずもがな、あいつの足音である。あーあ、早く帰ってくれたらよかったのに。

今からこの化け物みたいな人、殺すかもしれないし。つーか殺すしか私が生き残る選択肢が残されていない。

やっぱり私には普通の生き方はできないんだ。





『(今だ)』





今の私には躊躇いは微塵もない。

一瞬空いた氷室さんの左胸。そこを迷わず一突き。





『ｰｰｰなっ！！』




するはずだった。





パリン！と刀が折れると同時に目を見開く。

え、は？刀が、折れた？

動きの一つ一つがスローに見える。

相手はこの瞬間を待っていたかのようにニヤァと笑った。まさに勝利を確信した笑みだった。





｢ただの刀じゃあ私を斬れないのよ｣





腕を大きく振りかぶって、私を殺そうとする氷室さん。

派手野郎との距離は大分ある。私を助ける気で向かってきてるんだろうけどきっと無理だ。普通に考えて間に合わない。





初めて自分に迫り来る“死”を実感した。





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