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『蘭ちゃん……』
「泣いてんの?」
『…ズッ…泣いてなんかないです』
「嘘。絶対泣いてる」
なんでこんな夜遅くにここにいるんだろ。
『蘭ちゃん、なんでここにいるんですか』
「ん?だってここ俺ん家」
と、指を刺した蘭ちゃんのその先にはこれまた大きなタワマン。反社の皆さんはいい生活をしてるようだ。
「たまたま外見てたらAちゃん居るな〜って思って来たの。そしたら泣いてたから。
……ねぇAちゃんこそなんでここにいんだよ。
ここじゃあアレだし、うちに来いよ」
『……ありがとうございます』
蘭ちゃんに手を引かれエレベーターに乗る。彼もまた最上階のいい部屋に住んでいる。
「あがれよ」
『はい。お邪魔します』
お部屋にお邪魔すると、春千夜さんの部屋と負けないくらいの広さ。
「兄ちゃん、どこいって……って、なんでAちゃんいんの!?」
「外にいたからさ、連れてきた」
『申し訳ないです………急に』
「い、いや全然大丈夫だけど、どうして……」
それから私は2人に事情を話した。
「うわ、マジか…」
「あの女やりやがったか。
Aちゃん、その女な三途の商談相手で三途のこと気に入ってた。
ごめんな、アイツとあの女を会わせて」
俺がやっとけばよかったよな。と謝る蘭ちゃん。
蘭ちゃんは何も悪くないのに謝らせてしまった。
『い、いえ!謝らないでください。蘭ちゃんも竜ちゃんも春千夜さんも、誰も悪くないんです。ただ私が勝手に…』
「え、、」
『私、春千夜さんのこと怒れる立場じゃないのに…』
私は彼の彼女でも女でもない。ただの玩具に過ぎなかったんだ。どうせ、飽きられたとかそんな感じでしょ。
「あのさぁ、Aちゃんは三途のこと好きなの?」
『春千夜さんのこと…』
好きじゃない。そう喉まで言いかかった。
でも、最近私自身ちょっとおかしい。
仕事終わりに春千夜さんが迎えに来てくれるのを心のどこかで楽しみにしてる自分がいた。
一緒に寝る時も春千夜さんの体温で凄く安心できてた。
そして、ほかの女の人が春千夜さんの隣に立ってた時何故かものすごくしんどかった。
『春千夜さんのこt(((((( バァンッ!!!!
「Aちゃんっ!!!!」
勢いよく部屋のドアが開いた。
……今1番聞きたくなかった声。
「おい、なんでてめぇがここにいるんだよ。三途」
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タムタム - 年齢設定違和感あるなぁ (2022年3月9日 1時) (レス) @page20 id: bc2f92c74f (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - あっぷるさん» ありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです☺️ (2021年11月3日 21時) (レス) id: fe46b500ec (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます!! (2021年11月3日 21時) (レス) id: fe46b500ec (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - 初めて、陰ながらに見させていただいていました!とても面白くて面白かったです!お疲れ様でしたー! (2021年11月3日 20時) (レス) @page28 id: e7ca48453b (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした! (2021年11月3日 20時) (レス) @page28 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めめ | 作成日時:2021年10月15日 23時