検索窓
今日:1 hit、昨日:21 hit、合計:132,185 hit

22 ページ22

世界ってなんでこんなにも小さいんだろう。



なんでこんな悪いタイミングで出会ってしまったんだろう。





「ねぇ何?この女」

私の声に先に反応したのは春千夜さんではなくその隣にいた女だった。


私は別に春千夜さんのこと好きじゃない。
でもなぜか、どうしても今この状況が間違いであって欲しいと願ってる自分がいる。



でも、次の春千夜さんの一言で私は絶望する。



「あ?知らねぇよこんな女」

『………ッ』


なんでこんなこと言われないといけないんだろ。




私はズカズカと春千夜さんに近づいて、頬をぶっ叩いた。

『あんたなんか大っ嫌い……!!』


いたっ…と言って頬を抑える春千夜さん。



「ねぇなんでこいつ泣いてんの?ウケる」

そう言って派手な女の人は私の顔を覗き込んでくる。
私はその女の人を無視して、この場を立ち去ろうと歩き初めた。


その時、




パチーン!!






「シカトしてんじゃないわよ!」

女の人に頬をビンタされた。




「だいたいあんた何なの?人のデート邪魔しといて偉そうに!


……あ、もしかして春千夜に本気で振り向いてもらえるとか思ってた??それで振られてショック受けてんの?あっはは!!可哀想。


あのね、言っといたげる。春千夜はあんたみたいな地味な女にガチになるわけないから。春千夜に何を期待してたか知らないけど、多分全部無駄だから♡」






自分自身のことを地味だなんて思ったこと無かった。
でも目の前にいる女の人からしたら私は地味なんだろうな。


春千夜さんはずっと黙りっぱなしだ。
何も言わないってことは、

………もうそういうこと(・・・・・・)なんだろうな。




目の前にいる女の人を無視して、私は春千夜さんの前に立った。





『私のこと飽きたなら言ってくれれば良かったのに。

さようなら。もう一生会うことはないと思いますから。どうかお元気で。』




次々とドバドバと流れ出てくる涙を拭いながら走った。

一心不乱に走り続けていると、気づけば知らない所にいた。


……ここ何処?
人通りは全くない。どうしよう。




……そいえば明日から私って家なしじゃん。
待って、本気でどうしよう。ミクに連絡しても大丈夫かな……



道端で色々と悩んでいた。その時、



「どうかした?」

そう言いながら、誰かに後ろから抱きしめられた。

23→←21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (290 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
764人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

タムタム - 年齢設定違和感あるなぁ (2022年3月9日 1時) (レス) @page20 id: bc2f92c74f (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - あっぷるさん» ありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです☺️ (2021年11月3日 21時) (レス) id: fe46b500ec (このIDを非表示/違反報告)
めめ太郎(プロフ) - ATR214YSさん» ありがとうございます!! (2021年11月3日 21時) (レス) id: fe46b500ec (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - 初めて、陰ながらに見させていただいていました!とても面白くて面白かったです!お疲れ様でしたー! (2021年11月3日 20時) (レス) @page28 id: e7ca48453b (このIDを非表示/違反報告)
ATR214YS(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした! (2021年11月3日 20時) (レス) @page28 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めめ | 作成日時:2021年10月15日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。