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「なんか、オメーの話聞いてると『サイエンス』は全然関係なくねぇか?」
「いや、そんなことはないぞ。サイエンス部が研究対象として育てた希少な観葉植物を見ながら休憩をしてもらえる。それに料理は科学ともいうし、調理は実験の一環ともいえるしな。これは立派な研究発表だ。
あと、給仕のときには白衣を着る。十分サイエンス部っぽいだろ?」
「サイエンスっぽいの白衣だけじゃ…」
「つまりは、なんの変哲もないカフェ……じゃなくて、どのメニューも美味しそうです!」
正直な感想は前者だけど、今はお茶を濁すしかねぇ!!とりあえず褒めておけばなんとかなるさ!!
「あっ、しまった。もう10時半をまわってしまう。次は校内を確認しに行こう。11時には一般客が入ってきてしまうからそれまでには一通り見回っておきたいからね」
リドル先輩が時計を確認して言う。残り30分前後ってことは、急いで見回りしないといけませんね!
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続いてたどり着いたのは、校舎のとある教室。
最初に入ったのは、【『ガーゴイル研究会』展示ブース』】と書かれた紙が貼られている。
「なんだぁココ?がーごいる……研究会?怖い顔したモンスターの置物がいくつも置いてあるんだゾ」
ふっ、グリム……その怖い顔したモンスターの置物なら、ウチにもあるぜ??
「ガーゴイル……雨樋の役目を果たす彫刻の一種だね。この研究会はディアソムニアの寮長であるマレウス先輩が主宰のはずだけど……」
「どうやら本人の姿がないみたいだな」
「マレウス先輩は非常に優れた魔法士だけれど本当に時間にルーズなところがあるからな」
「あいつの場合、ルーズが度を越してるだろ」
「この同好会は先輩1人しか所属していないはずだし開場前に戻ってくるといいけれど。ブースを無人にしておくのはトラブルのもとだからね」
「まあ……この学園の中じゃ、マレウスの展示にイタズラしようなんて恐れ知らずはいないと思うが」
「それもそうか。じゃあ、次のブースへ行くとしよう」
メンバー1人ってマジ?あっ、だから部活として認められていないんですね、そりゃそうか。
「姫様、そろそろ移動を……」
「…………あ、うん」
私はルウに呼ばれて、教室を出る。
教室に飾られているガーゴイルを見ると、自然とツノ太郎のことを思い出す。アズール先輩との勝負に勝つ、決め手の……それを教えてくれたツノ太郎。
あれだけガーゴイルのことに詳しいのに、ここには所属してないのだろうか……?
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紅葉(プロフ) - 星空ブリキさん» いや、ほんと……来ちゃうよ……ディアソ最推しはツノ太郎なんだが、ヤツはオバブロの匂いを漂わせてやがる…!でも彼がオバブロすると真面目に世界崩壊免れん()とにかく最後、推しが笑っていれば全て解決なのだぁ!!!!!! (2022年12月18日 19時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 7章くるね…ディアソ民(主に俺はセベク推し同担かもん)にとっての最高の祭りじゃ。皆のもの、(推しに)太る準備はできた() (2022年12月18日 18時) (レス) @page26 id: d2bad01efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年12月11日 15時