黄昏ランブル! ページ17
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No side
ボールルームから飛び出したエペルは、ポムフィオーレ寮さえからも出ていき、学園のメインストリートをとぼとぼと歩いていた。
「はぁ……なにもかもめちゃくちゃだ。それもこれも全部、闇の鏡が俺をポムフィオーレなんかに組分けするから……!」
エペルは強くて逞しい男になりたかった。
昔から『女の子みたい』が呪いの言葉のように彼につきまとい、自分をバカにしてくる奴らも少なくなかった。
だからナイトレイブンカレッジに入学したことを機に、これまでの自分を変える機会だと意気込んだ。
しかし待っていたのは、作法や礼儀、美しさに拘るポムフィオーレ寮の生活。
エペルが望んだものとは、かけ離れた生活だった。
ーーー
「アンタは“愛らしい”と“強い”が別もののように話すけど、その2つはどちらも等しく“パワー”よ。それがわからないようじゃ、いつまでたってもアンタはアタシに勝てない」
ーーー
「んなこと言われたって、わがんねぇよ」
ヴィルからくらった説教が今でも耳に残る。それでもその意味を理解できないエペルは、頭を悩ませていた。
「………………………これから、どうしよう」
『チームを抜ける』とメンバー全員の前で言ってしまったため、今更帰れるわけもない。
大きなため息をついた時、ブイーーーンというエンジン音が聞こえた。
「ん?なんだろ、学園内でエンジン音……?」
キキーッ!とエペルの前で何かが停まった。
「ここにいたのか、エペル」
「え…………デュース、クン!?どうしたの、そのマジカルホイール!?」
現れたのは青い車体のマジカルホイールに乗っているデュースだった。
「文化祭の発表でイグニハイド寮が使う予定の機体を無理言って借りてきた。エペル、ちょっとツラ貸せ」
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「2人とも、大丈夫かな……」
デュースがマジカルホイールに乗り、エペルのところへ行ったあと、ユウは彼が通った道を心配そうに見つめていた。
「心配なら見に行くか?」
「え?」
彼女の隣には、箒を手にするシュウの姿。ずっとここにいたことの理由を見越して、来てくれたのだろうか。
「…………いいの?」
「姫の頼みとあらば」
ユウはシュウの操作する箒に跨り、デュースたちの後を追った。
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紅葉(プロフ) - 星空ブリキさん» いや、ほんと……来ちゃうよ……ディアソ最推しはツノ太郎なんだが、ヤツはオバブロの匂いを漂わせてやがる…!でも彼がオバブロすると真面目に世界崩壊免れん()とにかく最後、推しが笑っていれば全て解決なのだぁ!!!!!! (2022年12月18日 19時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 7章くるね…ディアソ民(主に俺はセベク推し同担かもん)にとっての最高の祭りじゃ。皆のもの、(推しに)太る準備はできた() (2022年12月18日 18時) (レス) @page26 id: d2bad01efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年12月11日 15時