【ツイステ】ユニーク魔法・重力操作【文スト】

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腹を空かせて本当に疲れた様子のグリムが、「…ン？コレ、なんだ？」と何かを見つけた。

そこには黒い石のようなもの。


「さっきの化け物の残骸か？」


「魔法石…？いや、でもこんな石炭のように真っ黒な石は見た事ない」


全員でそれを見つめていれば、グリムが匂いを嗅いで言った。


「なんだかコレ、すげーいい匂いがするんだゾ…」


「嘘だあ！？」


「アイツが隠し持ってた飴ちゃんかもしれねーんだゾ！うう〜っ！我慢出来ない！」


その言葉に初めてゾッとする。


「おい馬鹿やめっ」


「いただきまーす！」


グリムはそう言うと、パクリとそれを口に入れてしまった。


「てめっ、それ口から出せ！」


「う゛っ！」


「おい、大丈夫か！？」


「あーあ。そんなもん拾い食いするから〜」


三人で拾い食いしてしまった1匹を見守る。

が、グリムは想像外のことを言った。


「うんまぁ〜い！」


「え゛っ！？」


驚く自分達にグリムは食レポを続ける。


「まったりとしていてそれでいてコクがあり香ばしさと甘さが舌の上で花開く…まるでお口の中が花畑だゾ！」


「げーっ、やっぱモンスターって俺達とは味覚が違うの？」


「かもしれないな……と言うか、落ちている得体の知れないものを口に入れる事自体殆どの人間はやらない」


「馬鹿舌とか以前だな」


頭を抑えながらそう言えば、グリムは「美味」だと騒いだ。


「心配しなくても、オレ様はオマエ達と違ってそんなヤワな腹をしてねぇんだゾ」


「もー、後で腹下して泣いても知らねーからな」


「────さぁ、気を取り直して。この魔法石を学園長に届けに行こう！」

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