【瀬名泉】逃げる私と追いかける君【ラブライブ！サンシャイン】 (ページ12)

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12話ページ12

ライブは成功に終わり、やっとスクールアイドルとしてスタートを切れた頃だった。

貴「体験入部？」

ル「はい！」

私のところに一年生の2人が来た。
黒澤ルビィさんと国木田花丸さん。確かこの二人はライブにも来てくれていた気がする。

貴「もちろん大丈夫だわ。千歌ちゃんにはもう言ったの？」

花「はい。大歓迎って言ってくださいました。」

貴「それは良かった。じゃあ、今日から一緒にレッスンだね！」

新しいメンバーが増えるそんな予感。
これからAqoursメンバーが増えていくのだろうか。人数が多い方が色々なパフォーマンスができるから教えるこちらも楽しくなる。そんな気持ちが高揚していた朝だった。

ーーーーー

千「じゃあ練習を始めよう！」

今日は淡島の神社で体力作りをするそうだ。
ここまででわかったことが2つ。ルビィちゃんは運動神経が意外といい。逆に花丸ちゃんは苦手。けれど2人ともスクールアイドルが大大好きだ。

千「じゃあ、スタート！！！」

みんなが一斉に階段を駆け上がる。
私はそれを追いゆっくりと階段を登っていった。

中盤に来たところだろうか。花丸ちゃんが降りて来ていた。

貴「花丸ちゃん？どうしたの？？」

花「今までありがとうございました。やっぱり私にはスクールアイドルなんてムリでした。」

そういった花丸ちゃん。けれどその顔は悲しさに満ちていた。

貴「花丸ちゃん。スクールアイドル嫌い？？」

花「そんなことないズラ！！」

いきなり声を上げた。
そこには色々な思いが詰まっていたのだろう。

花「！？ごめんなさい。いきなり声を出しちゃって。。。」

貴「いいのよ。ね、そんな声を上げることができるぐらいスクールアイドル好きなんでしょ？」

花「でもおらとかいっちゃうし、、」

貴「それも個性で私は好きよ。それは花丸ちゃんのオンリーワンなポイントなんだよ。」

花「オンリーワン。。」

貴「そう。だから辞めちゃうなんて簡単に言わないで。もう一回考えてみてほしいなぁ。誰かの為じゃなくて自分の思いに正直になって。」

花「…自分の思い…」

貴「スクールアイドル好きって思い。誰にも負けないでしょ。じゃあ私はそろそろ行くね。千歌ちゃんたちに遅いって怒られちゃうから。」

そうして私は階段を登り始めた。

きっと花丸ちゃんがメンバーになってくれるという思いを抱きながら。