『ＢＬＥＡＣＨ』とある商店と、平凡な少女。

第四斬　気配。 ページ4

私は、結局早退をすることにした。
気持ちが落ち着かない。ずっと『何者か』に見られているような、そんな感じなのだ。
昇降口を重い足取りで後にし、校門前で立ち止まる。
……またあの空をみなきゃいけないのか。

「A−！何？早退すんの？あたしも連れてけよー」
そんな暗い気持ちの時に突如声をかけてきたのは、友達の有紗(アリサ)だった。
「あー、うん、早退。そういう有紗は」
「あたしはサボり！」
「今の私が言えたことじゃないかもしれないけど、授業はきちんと受けた方がいいんじゃない？」
中学時代からの友人で軽いノリが目立つけれど、悪い子ではない。実際、中学に進んでから中々周囲に馴染めなかった私に一番乗りで声をかけてくれたのは有紗だ。進む高校も同じだとわかるとますます一緒にいる時間も長くなっていき、いまや所謂親友である。

「も〜、真面目だよねやっぱ。ってかAが早退って珍しくない？」
まぁね、と適当に返答すると、もしかしてというように瞬きをする。
「またあの店長さんからの呼び出し？苦労するね〜Aも」
「いや、そういう訳じゃないけどさ……ほら予鈴鳴るよ？授業行きなって」
有紗は店長のことを、酷いセクハラオヤジだと誤解しているらしい。
……まぁ大体あってるから、誤解を解こうとは思わないけども。
「はいはい、わかりましたよ〜。お大事にね。じゃ！」
「うん、ありがとう。……また明日」

有紗と別れ家路を歩む。いつもと同じ道……のはずなのに、一歩が重い。
やはりあの空と、この空気のせいなのだろうか。

「……なんなんだろう」

不安げに発したこの一言が、まるで合図だったかのように。
その『得体のしれない何か』の気配は動き出した。

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ラッキーカラー

あずきいろ

今日の斬魄刀は？

瑠璃色孔雀

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