【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ15
まず行ったのは、種族カーストの設立。
今までカーストという制度に囚われず、一族の中で治安を保っていた妖兎族は混乱した。
勿論、納得するはずもなく抗議に出る。
しかし、カグヤ一族の配下が蠢くそこで。妖兎の抗議はむなしく灯る消えかけの蝋燭でしかない。
そこで次に行われたのは……言わずもがな、妖兎族の要人の公開処刑だった。
当時の族長、そしてその家族は全て。国の命令と称して皆の前で無残にその命を散らしたのだ。
当然そんな暴挙を残された妖兎族が許すはずもない。が、しかし。そこに存在していたのは
圧倒的力の差であった。
カグヤ一族のその下につく、タケトリ一族。
その一族が、戦に長けた戦闘民族だということを妖兎の皆は誰ひとりとして知らなかったのだ。
結果は見え透いていた。剣を取った妖兎族の男達は皆無残に殺され晒され…残った老人や女子供は、奴 隷へと成り果てる。
そう。カグヤ一族とは、その圧倒的な力と策略で他の民族を支配する言わば侵略の一族。
その頂点に立つ、女帝ツクヨミは妖兎の知恵を全て吸収した上で……ゴミのように彼等を捨てたのだ。
信頼関係等は彼女にとって、段階の手段でしかない。その段階を終えれば不必要なものになる。
あからさますぎるその掌の返し方。絶対的自信を主張するかのように、素早くそして鮮やかに…。
切り捨ててゆくのだ。
元々。妖兎族は体が強い一族ではない。ちょっとした病にですら負けてしまう彼等は、劣悪な環境で管理される奴 隷という立場に次々と命を落としていった。
勿論。そんな弱々しい奴 隷に需要はなく……
開拓された月都領域から、その月都が排出するゴミのせいで荒廃した外へ追いやられた。
「元々、この地は緑で溢れ豊かな土地があったのだ。それが今じゃ月都の廃棄物で汚染された死の土地になってしまった。無論…生きて月都から追い出された儂ら生き残りも、この環境に耐えられず死んだものが大勢居る。今残っておるのはせいぜい十数名…運良く環境に適応した者達が、肩身を寄せ合い暮らしておるのじゃ。」
「……」
ノルカと、ソルカは老人の話に何も言う事が出来なくなった。
決して裕福ではなかったが、屋根のある家に、暖かな食事。そして何より清潔な環境で育った。
父と、自分達が暮らしたあの空間が生み出した犠牲の世界で、彼等はこの肥溜めのような悪臭の中…ゴミにまみれ、汚れ…この環境のせいで死んでゆく仲間を何度も見送り
生きてきたのだ。
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story101(プロフ) - はい！ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (
レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ！お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお！そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ！！←怖い有難うございます！これからもよろしくお願いします(｡_｡*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい！もちろんです！応援してます！！ (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ！おおっ！流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス･:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー！これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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