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【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ31

「……大丈夫?ノルカ……」

「……あぁ」

ソルカの肩を借りた覚束無い足取りのノルカが答えた。
その傍らの幼いラビィは、ソルカの服の裾をちょんとつまみただただ無表情な赤い瞳に村の惨状を移していた。

先程まで悲鳴や轟音が取り巻いていた筈のそこは驚くほどの静寂で、生存している者は皆無であろう村の跡地を宛もなく一歩一歩進んで行く。
ノルカもソルカもただ呆然と、その惨状を映すしかなかった。


「……ラビ、ィ?……ノル、カ、ソ、ルカ」

その時だった。風に乗って呻き声とともに彼らの名を呼ぶ微かな声が聞こえた。
その声は、確かに老人の掠れたあの声だった。
まるで意識を引き戻されたかのように、ノルカとソルカは目を見開いた。
辺りを見回しその姿を探す。瞬間、ソルカの裾が一際強く引かれた。

ふとそちらを見遣れば、瓦礫にもたれ掛かるように倒れ込む老人の姿。

「おじい、さん!!」

「じぃ、さん!!」

動かぬ体を必死に引き摺って、老人の元へ駆け寄った彼らが見たのは……
ドクドクと溢れ地面を汚す血の海。
それは老人の血液だということは一目瞭然で、同時に致命傷を負わされたのだと気づく。

「ぁ、ああ。良かっ、た。いき、ておっ、た」

「お爺さん!!喋らないで!!」

「いい、もう、痛みすら、感じぬ体、じゃ。」

老人はヒューヒューと今にも絶えそうな息の合間にそう言った後で、駆け寄ったソルカの手にすがりつく。瞬間、彼の手に握らされたのは血まみれの封書だった。

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story101(プロフ) - はい!ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ!お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお!そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ!!←怖い有難うございます!これからもよろしくお願いします(。_。*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい!もちろんです!応援してます!! (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ!おおっ!流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス・:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー!これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぼん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年6月5日 4時

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