弐拾陸. Bon voyage ページ28
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僕が出した『羅生門』を見て、少しだけ顔がこわばる芥川くん。
…まあそうだよね、普通。
芥「…なるほど、一度複写すれば何時でも使えると」
「御明察。流石ですね」
羅生門を解除して、僕は目の前の彼を見つめる。
「今更ですが、…何故僕を？」
芥「何故、とは」
「僕がいてもいなくても、敦くんを攫うことはできたはずでしょう？」
わざとらしく首を傾げてみせれば、彼は言葉に詰まったように息を呑む。
芥「それは…」
「まあ僕としては、船旅は久々ですし…これさえ無ければもう少し楽しいのですが」
少しだけ手首を動かして、手錠をカラン、と揺らす。
実際、探偵社に入ってからはまともに旅行などしてなかったし。
ていうかさせて貰えなかったし。←
別に旅行に行きたいなどと思ったこともないけれど。
芥「…やつがれらポートマフィアは、貴方を要求している」
「へえ…僕の首にお金はいくらほど？」
芥「貴方は懸賞首ではない。…貴方の処遇は保証する」
「…僕をポートマフィアに入れるおつもりですか」
じっと彼を見つめると、彼は静かに首を縦にふる。
「僕をポートマフィアに入れて、何をさせるのです？」
芥「…貴方なら、お分かりでしょう」
「さあ…検討もつきませんよ」
わざとらしくため息をつくけれど、目の前の彼は顔色を変えない。
芥「貴方をこの船に乗せたのは、異能を見るため」
「…へえ、僕に誰の異能を見せるのです？」
芥「貴方は人虎の複写をしていないはず。それ故今ここで」
…右眼に眼帯がついていない以上、複写は避けられない。
複写には体力を使うということ、その最中は僕には攻撃は不可能だということを、重々理解しているのだろう。
非常に面倒だし、厄介だ。
だがその一方で、自分の血が騒いでいるのがわかる。
僕はひとつ、静かにため息をついた。
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ソジン(プロフ) - 主人公イケメンすぎなんですけどお！？！？！？！？？！？ (2016年12月12日 23時) (
レス) id: e77b47a418 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - とても面白いです！何回も読み直してます！更新頑張って下さい！！ (2016年12月1日 8時) (レス) id: 20c2c83a96 (このIDを非表示/違反報告)
神風うどん(プロフ) - もっとblっぽくできますか？お願いします！ (2016年11月6日 11時) (レス) id: 8dca592e3a (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とても面白いです。 (2016年11月3日 22時) (レス) id: 00dcb20401 (このIDを非表示/違反報告)
らいすぼーる(プロフ) - とても面白くてやばいですっ！！これからも応援してます！！！ (2016年8月2日 20時) (レス) id: 5fceaeb50a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春海｡・:＋° | 作成日時：2016年7月17日 3時
