「好奇心」は自分の首を絞める〜Part13〜

序章に過ぎない… ページ47

怪盗キッドの一件からテレビや新聞では…
「怪盗キッド、また華麗にお宝を盗む！！」
「絶世の美女を怪盗キッドが盗む！」
「女神アフロディーテは一体誰！？」
「女神と怪盗キッドの関係は！？」


『……暫く家に引き篭ろう』


怪盗キッドが目立てば、今回盗んだお宝…女神の事が話題になるだろうと思ってはいたが、まさかここまで大きくなるとは思わなかった…


『だからやりたくなかったんだ…はぁ…終わった事を色々言っても仕方ないか…』


見ていたテレビを消し、ソファーに寝転がる。
幸い食料は買い溜めしてあるので、数日は出なくても生活できるだろうし、何かあればお得意の変装で出ればいいかと、深く考える事を止めAは静かに目を閉じた…


数日が経ち、怪盗キッドのニュースも落ち着きを見せたところでAは街へと出ていた。
それでもやっぱり用心の為キャップ帽を被り行動する。


『今どこまで進んでるんだろ…』


彼女が街へ出た理由は物語の確認。
前に「異次元の狙撃手」のストーリーを見てきた。なので自分の推測が正しければ…


『うーーん…狙撃手も終わったらそろそろ「あのストーリー」が始まってもいい気がするんだけど…
さて、どう調査しようか…とりあえず病院へ行ってみる？』


そう考え、Aは病院へと向かった。

病院でお見舞いのフリをし、病室の患者の名前を確認しながら廊下を歩く。


『……あった！』


彼女が探していた名前…「澁谷夏子」


その名を見つけた瞬間、彼女の中でゾワゾワとした感覚が湧き出す。

あの物語が始まる…

自分はどっちを見届けるか…

あぁ、楽しみだ…


キャップ帽を指で摘み、グイッと深く被る。
病院内で笑顔を隠すように…


うーーーーん。コナン君と優作さんの連携プレーも見たいけど、あれは家の中だからなあ
偶然入るにしてもカメラのある部屋までは入れないかな…
そう考えるとやっぱり峠の方で待機して見届ける方がやりやすいかな？
そうすると用意するのは………

考えながら家へと向かう。
よく言われなかっただろうか「考え事をしながら歩くと危ないよ」と…
彼女は考え事に夢中になってしまい、周りへの警戒を怠ってしまった。
自分が通った瞬間、その物陰からスっと腕が伸びてくる…


『っ！！』


その気配に気づき、直ぐに後ろを振り返ろうとした…！


トンっ…！！

『ぐっ……！！』


だが相手の方が早く、後ろ首をやられ意識が遠のいていく……

だ・・だれ・・・？


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