47.大人。 ページ47
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「山の王楊端和よ。俺に力を貸してくれ！！」
信に続けとこの機を逃さぬよう政が王に畳み掛けた。
「……秦王よ。一つ質問がある。我らは手荒い！玉座奪還の際王宮は血の海になるやも知れぬが構わぬか？」
信と政の動向を黙って見ていた楊端和が口を開く。
「…そうやって奪われた。何の躊躇があろうか」
政の言葉に納得したのか、政を信頼に値する王と認めたのか、楊端和は顔を隠していた面に手をかけるとそれを外した。
「あ、」
思わずその容姿を見て言葉を出してしまう。
私の目の前にいる目鼻立ちの整った美しい女性。意思の強そうな猫目に形の良い厚い唇。
楊端和さんが出陣の命を指示しているのに、その声も凜として聞き惚れてしまって。
「バジオウ。この少女は？」
「俺ノ女ニシテイイカ。王ノ許可ヲモライニキタ」
「女！？ど、どういう、」
「ほう。面白い。バジオウに気に入られるとは、余程男を惑わす魅力があるようだな」
「そ、そんなもの私には、」
流し目で口元に笑みを浮かべる楊端和さんの妖艶なこと。私の魅了は授かった力。楊端和さんから滲み出てくる色気に女の私でも、クラクラしそう。
「お前、バジオウとか言ったな。Aは俺のモノなんだ！」
「信、何を言っている。Aは俺と出会った時から、俺のものだと決まっている」
「いや、お前こそ何言ってるのかわかんねェけど！」
「理解出来ないのか…。まぁそれも仕方ない。信だからな」
「なんだよ、その哀れむような目は！？くそっ、そんな目で俺を見るな！！」
「王。コンナ輩二Aヲ渡セナイ」
「ああ、そうだな」
「私は誰のものにも、きゃっ！？」
バジオウさんが「来イ」と私を抱き上げた。でも、いつも見たいに担ぐわけではなく、これは俗にいうお姫様抱っこ。
「性のない奴だな。戦の準備があると言うのに。そんなに欲しいか？」
「欲シイ」
「え、何の話ですか！？」
「名をAと申したな。バジオウは我の片腕。物静かで優しく、そして戦士としても最強。軟弱な平地の男では頼りなかろう？何より疲れ知らず。一晩中お前が望むような快楽を与えてくれるだろう」
「い、いや、その、」
大人だ。
会話が大人過ぎて、いつも側にいる信や政が子供に思えてしまう。
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
