48.四角関係。 ページ48
.
「あっ…政っ…！」
「なんだ？」
「そん…なに…揺らされると…っ…」
「黙ってろ。舌を噛みきるぞ」
「でも…っ…声がっ！」
「俺に呼吸を合わせて身を委ねろ」
そうは言っても、この振動なんとかしてっ！！
馬術経験のない私は当然一人で馬に乗れる訳もなく、政と同じ馬に乗せられた。
「おあああああ！！」
私の横を同じく馬に乗ったことのない信が、物凄いスピードで通りすぎて行く。「俺の馬に乗せてやる」数分前信に言われた時はそうしようかと思ったけど…。
よかった…政にして。
私の判断は間違ってなかった。
「壁のおっさんなんか顔赤くね？」
「A殿の時々発せられる声が…艶めいていると言うか…。」
「何想像してるかわかんねぇけど、マジで山の民に、主にバジオウに殺されるぞ」
隣を走る壁さんと貂の会話が聞こえてきて、壁さんを睨み付ける。
こっちは落とされないよう必死なのに。
山深い道を足で下りるよりはまし。でも、馬に乗っていることでスピードは上がり、崖から崖へと飛び移る時は、本気で人生終わったと思った。それぐらいの恐怖だった。
「秦王。ソロソロAヲ俺二返セ」
「断る。お前は危険な男だ。Aを渡す訳にはいかない」
「ソレハ先ノコトヲ言イタイノカ？」
「そうだ。Aに何をしたのか忘れていないだろうな？」
「抱コウトシタ。ダガ、抱イテイナイ」
政の馬にピタリと並走するバジオウさんが、私を捕まえようと手を伸ばす。その手を避けるように、政が馬の腹を蹴った。
さらに、スピードが上がり慌てる私の体を後ろから政が強く抱き締めてきた。「お前のことは離さない」耳元に唇を寄せて囁く優しい声。
追いかけてくるバジオウさんの殺気を後ろから感じる。
元々、政とバジオウさんが争っているのは私のせいだ。数時間前の出来事を思い出して、私は深いため息を吐いた。
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
